マンスリーアーカイブ 1月, 2022

特別寄稿=相川知子さんと「ニッケイ新聞」と私=小説家 水村美苗

  私は日本に住み日本語で書く日本人の小説家である。  アルゼンチンの出版社アドリアナ・イダルゴが、ありがたいことだが、今までに二冊私の小説のスペイン語訳を出してくれた。相川知子さんはその二冊目、『母の遺産―新聞小説』の翻訳者であ...

《ブラジル》工業信頼感指数=20年7月以降で最低に=6カ月連続低下で100P切る

 ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が27日、1月の工業信頼感指数(ICI)は前月比で1・7ポイント(P)低下し、98・4Pとなったと発表したと同日付Valor紙電子版などが報じた。  ICIは0~200で表され、100を切ると...

《ブラジル》OECD加盟審査を開始=ボルソナロ自信見せるも=税制改革と環境問題が課題

 連邦政府は25日、経済協力開発機構(OECD)から加盟の誘いを受けたと発表した。国際経済全般を協議するOECDは、一般的に「先進国クラブ」とみなされており、ボルソナロ大統領も加盟承認に自信を見せているが、課題は少なくないとみられて...

《ブラジル》子供の感染=1月だけで2年分の倍?=集中治療室使用率も上昇=教育現場での不安も拡大

 オミクロン株感染が加速する中、一部の州や一部の私立校では既に授業が再開されているが、子供への新型コロナ感染は前例を見ない勢いで拡大し、教育現場が対応に苦慮していると27~28日付現地紙、サイトが報じている。  子供への感染が急増...

《ブラジル》教員給与調整で地方財源が破綻?!=異例の大幅昇給に市が困惑

 【既報関連】ボルソナロ大統領が27日に発表した、基礎教育課程の教員に対する33・24%の給与調整に関し、市長たちが「市財政に多大な負担がかかる」として不満を表明している。27、8日付現地紙、サイトが報じている。  教員に対する給...

《ブラジル》失業率が11・6%に低下=平均所得は統計史上最少に

 地理統計院(IBGE)が28日、昨年9~11月の失業率は11・6%に低下したと発表したと同日付現地サイトが報じた。  新型コロナのパンデミックで、失業率は14・9%まで上がっていたが、ワクチン接種の進展などで経済活動が回復に向かい、9、...

《ブラジル》W杯南米予選=エクアドル戦が大乱戦に=キーパー2度退場回避の珍事も

 27日、サッカーの南米予選でブラジル代表(セレソン)はエクアドル戦を1−1で引き分けた。両チームで合わせて2人の退場者が出たのに加え、セレソンのキーパー、アリソンが2度退場を宣告されるも判定が覆る珍事が発生するなど、荒れた一戦とな...

おしゃべりパパガイオ

 28日早朝、サンパウロ市内では激しい雨が降り、各地で洪水や倒木が起きた。非常事態管理センター(CGE)は午前5時に市全域に洪水注意報を出し、これが午前7時20分まで続いた。被害は最初、北西部を中心に報告されていたが、 マルジナル・ピニェイ...

「集大成」となる個展開催=陶芸家・生駒憲二郎さん

 陶芸家の生駒憲二郎さん(73歳、三重)が個展「Kenji Ikoma - Alma de Fogo」をサンパウロ市のブラジル日本文化福祉協会(文協)ビル2階貴賓室(R. São Joaquim, 381 - Liberdade)に...

ブラジルが第三の故郷に=サンパウロのアジア系住人の今(5)チベット人編〈7〉=チベット正月が町の名物に

 リオグランデ・ド・スル州トレス・コロアスのチベット寺院カドロ・リン(Khadro Ling)で、20年以上行われてきた行事がチベットの正月行事「ロサール」だ。  中国の旧正月同様、陰暦に従うため毎年日付は異なるが、およそカーニバ...

連載小説=おてもやんからブエノスアイレスのマリア様=相川知子=第1回

1.熊本のおてもやん  海から降り立ったとき、その街のぜんぶが見えた訳ではない。でも、私には新しい世界が見えたと思う。  現実には、私の記憶は四角い小さな部屋にさかのぼる。100日近く船の中でゆらゆらとした生活の後は揺られない寝...

本日から聞き書き小説掲載=「おてもやんからブエノスアイレスのマリア様」

 本日から、ブエノスアイレス在住の相川知子さんによる、聞き書き小説「おてもやんからブエノスアイレスのマリア様」を連載する。相川さんが移住者女性から実際に聞き取った実話を、本人が語っている雰囲気で書き直した小説だ。  相川さんは広島出身、J...

特別寄稿=探検家 フランシス・バートン卿=英国人領事のブラジル高地大冒険=聖市ビラ・カロン在住 毛利律子

 イギリスの歴史家は、ブラジルにとっての19世紀を「英国の時代」と呼んだ。鉄道敷設などの経済開発や人道的な奴隷解放などが文明国イギリス主導で進んでいたからである。  その時代に一人の英国人でサントスの領事として着任したリチャード・...

《ブラジル》BHが授業開始日を延期=最低1度の予防接種待ち

 ゴイアス州では19日から対面式で新学年の授業を始めたが、5~11歳児への新型コロナのワクチン接種が認められた事や、オミクロン株による感染拡大が起きている事で、接種を授業への参加の条件とする自治体や授業再開を遅らせる州も出ている。 ...

《ブラジル》新型コロナで新省令発行=隔離期間を10日に短縮

 保健省と労働社会保障省が25日、新型コロナウイルスに感染した労働者の隔離期間を短縮する新省令を発行したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。  従来の規定では、新型コロナウイルスへの感染が確認されたり感染が疑われる症状が出...

《ブラジル》保健省が小児用ワクチンに事前診断要求?=以前に撤回されたはずも=相次ぐ不可解な抵抗行為

 26日、保健省が新型コロナワクチンの接種を待つ子供の保護者に対し、「ワクチン接種の前に医師の診断を仰ぐように」という声明を出すなど、連邦政府内で5〜11歳児へのワクチン接種に抵抗する動きが目立っている。26、27日付現地紙、サイト...

《ブラジル》最高裁が5日以内の釈明要請=反科学、反接種の保健局長に=クロロキンは有効、接種は無効

 保健省が21日、統一医療保健システム(SUS)への技術取り込みのための全国委員会(Conitec)のガイドラインを拒否する内容の省令を出した件で、ローザ・ウェベル最高裁判事が26日、5日以内に同件に関する釈明を行うよう命じたと26...

《ブラジル》大統領が教員に33%昇給調整=予想外の大盤振る舞い

 ボルソナロ大統領は27日、教員に対して33・24%の給与調整を行うと発表した。26、27日付現地サイトが報じている。  この調整により、教員の給与の下限はこれまでの2886レアルから3845レアルに上がることになる。教員の給与は...

《ブラジル》米国が不法入国ブラジル人を強制送還=未成年者含む211人

 米国への不法入国を試みて身柄を拘束されていたブラジル人211人が、ミナス州ベロ・オリゾンテ市のコンフィンス空港に到着したと連邦警察が26日に発表した。同日付現地サイトが報じた。  連警によると、強制送還されたブラジル人の中には未...

《ブラジル》カンピーナス陸運組合長が凶弾浴び死去=組合員が抗議のバススト敢行

 サンパウロ州カンピーナスで26日、陸運組合長が射殺された。翌27日には、組合員たちがこの殺人事件に抗議して、バスのストを行った。27日付現地紙、サイトが報じている。  26日午前7時頃、カンピーナス陸運組合長のニウトン・アパレシド・デ・...