デイリーアーカイブ 1月 29, 2022

特別寄稿=相川知子さんと「ニッケイ新聞」と私=小説家 水村美苗

  私は日本に住み日本語で書く日本人の小説家である。  アルゼンチンの出版社アドリアナ・イダルゴが、ありがたいことだが、今までに二冊私の小説のスペイン語訳を出してくれた。相川知子さんはその二冊目、『母の遺産―新聞小説』の翻訳者であ...

《ブラジル》工業信頼感指数=20年7月以降で最低に=6カ月連続低下で100P切る

 ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が27日、1月の工業信頼感指数(ICI)は前月比で1・7ポイント(P)低下し、98・4Pとなったと発表したと同日付Valor紙電子版などが報じた。  ICIは0~200で表され、100を切ると...

《ブラジル》OECD加盟審査を開始=ボルソナロ自信見せるも=税制改革と環境問題が課題

 連邦政府は25日、経済協力開発機構(OECD)から加盟の誘いを受けたと発表した。国際経済全般を協議するOECDは、一般的に「先進国クラブ」とみなされており、ボルソナロ大統領も加盟承認に自信を見せているが、課題は少なくないとみられて...

《ブラジル》子供の感染=1月だけで2年分の倍?=集中治療室使用率も上昇=教育現場での不安も拡大

 オミクロン株感染が加速する中、一部の州や一部の私立校では既に授業が再開されているが、子供への新型コロナ感染は前例を見ない勢いで拡大し、教育現場が対応に苦慮していると27~28日付現地紙、サイトが報じている。  子供への感染が急増...

《ブラジル》教員給与調整で地方財源が破綻?!=異例の大幅昇給に市が困惑

 【既報関連】ボルソナロ大統領が27日に発表した、基礎教育課程の教員に対する33・24%の給与調整に関し、市長たちが「市財政に多大な負担がかかる」として不満を表明している。27、8日付現地紙、サイトが報じている。  教員に対する給...

《ブラジル》失業率が11・6%に低下=平均所得は統計史上最少に

 地理統計院(IBGE)が28日、昨年9~11月の失業率は11・6%に低下したと発表したと同日付現地サイトが報じた。  新型コロナのパンデミックで、失業率は14・9%まで上がっていたが、ワクチン接種の進展などで経済活動が回復に向かい、9、...

《ブラジル》W杯南米予選=エクアドル戦が大乱戦に=キーパー2度退場回避の珍事も

 27日、サッカーの南米予選でブラジル代表(セレソン)はエクアドル戦を1−1で引き分けた。両チームで合わせて2人の退場者が出たのに加え、セレソンのキーパー、アリソンが2度退場を宣告されるも判定が覆る珍事が発生するなど、荒れた一戦とな...

おしゃべりパパガイオ

 28日早朝、サンパウロ市内では激しい雨が降り、各地で洪水や倒木が起きた。非常事態管理センター(CGE)は午前5時に市全域に洪水注意報を出し、これが午前7時20分まで続いた。被害は最初、北西部を中心に報告されていたが、 マルジナル・ピニェイ...

「集大成」となる個展開催=陶芸家・生駒憲二郎さん

 陶芸家の生駒憲二郎さん(73歳、三重)が個展「Kenji Ikoma - Alma de Fogo」をサンパウロ市のブラジル日本文化福祉協会(文協)ビル2階貴賓室(R. São Joaquim, 381 - Liberdade)に...

ブラジルが第三の故郷に=サンパウロのアジア系住人の今(5)チベット人編〈7〉=チベット正月が町の名物に

 リオグランデ・ド・スル州トレス・コロアスのチベット寺院カドロ・リン(Khadro Ling)で、20年以上行われてきた行事がチベットの正月行事「ロサール」だ。  中国の旧正月同様、陰暦に従うため毎年日付は異なるが、およそカーニバ...

連載小説=おてもやんからブエノスアイレスのマリア様=相川知子=第1回

1.熊本のおてもやん  海から降り立ったとき、その街のぜんぶが見えた訳ではない。でも、私には新しい世界が見えたと思う。  現実には、私の記憶は四角い小さな部屋にさかのぼる。100日近く船の中でゆらゆらとした生活の後は揺られない寝...

本日から聞き書き小説掲載=「おてもやんからブエノスアイレスのマリア様」

 本日から、ブエノスアイレス在住の相川知子さんによる、聞き書き小説「おてもやんからブエノスアイレスのマリア様」を連載する。相川さんが移住者女性から実際に聞き取った実話を、本人が語っている雰囲気で書き直した小説だ。  相川さんは広島出身、J...