ブラジリア=佳子さまに日系社会歓迎会=「日系人を大切にしてくださる方」

一人一人と握手して話をする佳子さま

 秋篠宮佳子内親王殿下(佳子さま)は11日(水)午前に首都ブラジリアの連邦議会で日伯外交樹立120周年記念式典にご臨席され、ブラジル政府主催歓迎午餐会、ルーラ大統領表敬訪問という立て続けの過密なスケジュールの後、午後5時ごろから日本国大使公邸で日系社会の歓迎式典に参加された。
 当日は遠路サンパウロ州から石川レナトブラジル日本文化福祉協会前会長、西尾ロベルト現会長、ブラジル日本都道府県人会の谷口ジョゼ会長を始め、バイア州、トカンチンス州、ゴイアス州など3州等から在留邦人や日系人約80人が集まった。

矢田理事長

 歓迎式典ではブラジリア日本語普及協会の矢田正江理事長(79歳、長崎県出身)が代表して「ご来伯いただきましたこと、日系団体一同大変嬉しく思い、心よりお待ちしておりました。歓迎申し上げます」と挨拶した。
 「私たちは、日本語、日本文化、そして美しい日本人の心を後世に伝え、ブラジルと日本の懸け橋になる人材育成に力を注いで参ります。これからも、ブラジルに住む日系人に心をお寄せ頂けらば大変嬉しく存じます」と述べた。
 佳子さまは「ブラジルには世界最大、約270万人の日系社会があります。この度のブラジルへの訪問を通して先人が歩んだ険しい道のりに思いを馳せると共に、日系の皆さまの歴史をあたらめて心に刻んでおります。日本から移住された方々とそのご子孫が、さまざまな困難に直面しながらも日々努力を重ねてこられたことに、そして、ブラジルの社会に貢献して来られたことに、改めて深く敬意を表します」と語られた。

佳子さまが挨拶される様子

 続いて殿下は、10人ずつの8グループに分かれた全員と順々にご引見され、1時間に渡って立ったままご歓談された。日系7団体を傘下に持つブラジル中西部日伯協会連合会の中島ロベルト一義会長(56歳、3世)は、「佳子さまに自己紹介して連合会の活動を紹介し、ブラジリアに来ていただいたことに歓迎の言葉を伝えました。彼女は微笑みを浮かべながら、とても親身になって聞いてくれ、優しい人だと感じました」と述べた。 

中島ロベルト会長

 矢田理事長にも佳子さまと話した内容を尋ねると「私の挨拶に対して、『温かいお言葉をありがとうございました』とおっしゃいました。私から10年前にも秋篠宮殿下からお言葉を頂きましたとお伝えすると、驚いたご様子でした」と笑顔を浮かべた。
 佳子さまの印象を尋ねると「とっても美しい方で、一人ひとりに丁寧に語り掛けられていてすごい方だなと、日系人を大切にしてくれている方だなと思いました」との感想を語った。

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