83%がブラジルの生活に満足=23年間で最高レベルに

町にたなびくブラジル国旗
町にたなびくブラジル国旗

 民間調査会社ダッタフォーリャの調査によると、ブラジルに住む人の生活に対する満足度は、1年間で59%から74%に急上昇し、同時にブラジル人であることへの誇りも77%から83%に上昇した。この結果は調査を開始した2000年以降の最高値とほぼ同じであったと、8日付フォーリャ紙(1)が報じている。
 同調査は5日、全国135の都市で2004人を対象に実施された。誤差の範囲は上下2%ポイントだった。
 調査によると、ブラジルの住みやすさについて「悪い」と答えた人は8%で、9%だった22年12月の調査と比べて変化は見られなかった。一方「普通」と答えた割合は、過去最高値だった33%から18%に減少した。
 前回までに行った30回の調査結果の平均は「良い」が65%、「普通」が24%、「悪い」が11%だった。
 満足度がピークに達したのは05年7月で、当時の第1期ルーラ政権時(労働者党・PT)に、中国の台頭に伴うコモディティ需要の急増で好景気に沸いていた時だった。当時勃発した汚職事件「メンサロン」でさえ、その結果に影響を与えなかった。
 一方、最も低い満足度を記録したのは18年4月で、「ラヴァ・ジャット作戦」が明らかにした政治への不満が一般化した時期だった。その政治不満を背景に、自らをアウトサイダーとして売り込んだ結果、当初は泡沫候補でしかなかったジャイール・ボルソナロ氏(当時・社会自由党、現・自由党)を大統領に当選させる原動力になった。当時わずか48%がブラジルでの生活に幸せを感じていると回答した。
 生活の満足度と政府の実績の相関関係は自動的なものではなく、経済状況など他の要因が関係する。実際、ブラジルの23年第3四半期の失業率は7・6%に低下し、これは14年以降で最も低い数値だった。
 また、現政権に対する支持率は年間を通じて安定しており、同調査では38%に達したが、これは平均的な支持率で、特に高いものではない。
 ジルマ・ルセフ元大統領(PT)は第1期目の支持率は59%もあったが、2016年に弾劾によって罷免された。支持率だけで政治家の将来を予測するのは難しい。とはいえ、ルーラを支持する人々の中では満足度が81%に達し、不支持の人々中では71%に低下している。
 ブラジル人であることへの誇りも上昇傾向にあり、1年で77%から83%に上昇し、10年11月に記録された最高値89%に近づいている。ブラジル人であることに恥じる人の割合も21%から16%に減少した。
 この23年の間に相関がほぼ逆転した瞬間は17年6月で、不人気ぶりが著しかったミシェル・テメル政権(民主運動・MDB)の政治危機の最中だった。その時期は、50%がブラジル人であることを誇りであると回答し、47%が恥だと回答した。
 同質問が行われた32回の平均では、76%が「誇りに思う」、22%が「恥じる」だった。

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