《ブラジル》ルーラ元大統領=「政敵を死ぬほど嫉妬させてやった」=タイム誌表紙飾り勝利宣言=「必要なのは愛情と抱擁」

ルーラ元大統領(2017年5月、Ricardo Stuckert)

 【既報関連】米国誌『タイム』の表紙を飾り、その発言内容と共に世界中の注目を集めたルーラ元大統領(労働者党・PT)が5日、「羨望の的となった事で政敵の大半を死ぬほど嫉妬させた(matei outra metade de inveja)」と発言したりして、大統領選で対抗馬となりうる人物やその支持者を煽ったと5、6日付現地紙、サイトが報じた。
 ルーラ氏はタイム誌からのインタビューに答え、ロシアによるウクライナ侵攻で「ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアのプーチン大統領と同等の責任がある」などと主張した。また、米国や欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)の責任にも言及して、「バイデン米大統領がモスクワに行き、(戦争回避のために)プーチン氏と会談しないのはリーダーとして責任ある態度とはいえない」などと述べた。

フランシスコ川の疎水工事落成式でのボルソナロ氏(Anderson Riedel/PR)

 ルーラ氏は在任中も米国と一定の距離を置いており、一連の発言は従来からの支持層を意識したものと見られている。それと同時にボルソナロ氏が憎悪や人種差別などを拡大させているとも批判。これに対し、エドゥアルド・ボルソナロ下議は4日、「国内最大のならず者を希望の星のごとく扱った」「タイム誌は国際的な信頼性を失った」とツイート。ラヴァ・ジャット作戦担当判事で元法相のセルジオ・モロ氏もタイム誌の扱いや記事の内容に対し、厳しい批判を行った。
 だが、ルーラ氏は、「ハダジが私には名誉博士号がたくさんあると言ったから、彼らは既に怒っていた。私は政敵から死ぬほど嫉妬されるような称号の保有者だ。私はパリ政治学院(Sciences Po)の名誉博士なんだ。シックだろう」と語り、「称号には嫉妬しなかった者も、私がタイム誌の表紙に載った事を死ぬほど妬んだ」と語った。
 マラニョン州元知事のフラヴィオ・ジノ氏(社会党・PSB)は5日、タイム誌がルーラ氏を表紙に取り上げた事を誉め、「ルーラ氏の前哨戦は正しい方向を目指している」と評価している。ブラジル人がタイム誌の表紙を飾ったのは、2013年のネイマール以来だ。
 ルーラ氏は5日、「現在、神経質になっているのは私を逮捕した連中だ。彼らは国民に嘘をついていた事を知っているから。私も今、心が落ち着かないが、それは結婚するからだ」「この国には愛情と抱擁が必要なんだ」と語った。

カンピーナス大学でのルーラ氏(©Guilherme Gandolfi @guifrodu)

 これらの発言の一部は、同氏が5日にサンパウロ州カンピーナス大学の劇場で行った、民主主義に関する「大切な講義(aula magna)」の中で行われた。
 ルーラ氏の地元サンパウロ大都市圏ABC地区のメディアは1日、元大統領は5月18日に社会学者のロザンジェラ・ダ・シルヴァ氏(通称ジャンジャ)と結婚すると報じた。
 ルーラ氏は1945年生まれだから、66年生まれのジャンジャ氏とは20歳近い年の差がある。交際が始まったのはルーラ氏がパラナ州の連邦警察に収監されていた時期で、ルーラ氏が釈放された2019年11月からは同棲している。ルーラ氏は以前から「今年中に結婚する」と宣言しており、身近な人達には結婚式の招待状が届き始めたという。

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