谷口ジョゼ県連会長が訪問=大阪万博のブラジル館へ=日本移民に思い馳せる

アデマール・スカリンスキ・ジュニオル館長と県連の谷口ジョゼ会長(写真提供:ApexBrasil)

 APEXブラジル(ブラジル貿易投資振興庁)広報によれば、ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)の谷口ジョゼ会長が27日、大阪・関西万博のブラジル館を訪れ、「他国と肩を並べるパビリオンの壮大さに喜んでいます」と語ったと言う。
 ブラジル館の二つ目の建物にある多目的スペースでは、ブラジルの生産活動や国民に関する情報に加え、日本人のブラジル移住の歴史、それ以来築かれてきた両国の友好の絆の重要性を紹介するビデオも上映されている。ビデオでは、最初の移民船、笠戸丸が781人の日本人を乗せてサントス港に上陸した様子も取り上げている。
 谷口会長は今年が日伯修好通商航海条約130周年の節目であることを強調し、「この条約があったからこそ、日本からブラジルへの移民が可能になったのです」と振り返った。
 今回の谷口氏の来日の目的のひとつは、要人や関連団体に2026年に開催される県連60周年記念式典への参加をうながすことだった。谷口会長はブラジル館にも立ち寄って日本移民展示を見て、先駆者を称えるために1975年にサンパウロ市のイビラプエラ公園内に建立され、県連が管理している「開拓先没者慰霊碑」に思いを馳せた。
 「多くの日本人移民は亡くなると墓地ではなく裏庭に埋葬されていました。しかし、引っ越しが多かったため、埋葬場所は忘れ去られてしまったのです」と開拓地で多くの無縁仏が生まれた経緯を説明し、それを慰霊するために建立されたことを熱く述べた。
 「慰霊碑がなぜ建立されたのかをご存じでない方がいまだに多いです」と嘆き、日本の来賓がブラジルを訪れるたびに、慰霊碑参拝をスケジュールに組み入れるなど、その重要性を伝えるようにしていると述べた。
 大阪・関西万博のブラジル館を担当するAPEXブラジルは、「ぜひ当館にお越しください。Empowering Lives ZoneのP26にあります」と呼びかけ、Instagramでも最新情報を発信中(@brazilexpo2025)だ。

最新記事