岸田首相=「日伯連携のポテンシャル高い」=JETROビジネスフォーラム

岸田文雄首相は4日午後5時45分、サンパウロ市のインターコンチネンタルホテルで行なわれた「日・ブラジル・ビジネスフォーラム」に出席した。フォーラムでは、その場で日本とブラジル企業による28案件の基本合意書(MOU)が交わされた。主催は日本貿易振興機構(ジェトロ)。共催は日本経済団体連合会、ブラジル全国工業連盟(CNI)、ブラジル貿易投資振興庁(ApexBrasil)、聖州工業連盟(FIESP)。
同フォーラムにはジェラルド・アウキミン副大統領兼開発・産業・貿易・サービス大臣が出席。日本からのビジネス使節団やブラジルの企業関係者、日系団体代表者など約200人以上が参加した。
岸田首相は挨拶で、「ブラジルは豊富な資源があり、経済分野において日伯両国の連携は極めて高いポテンシャルがある」と述べた。アウキミン副大統領は武田製薬が開発したデング熱ワクチンがブラジルでも使用されたことを例に挙げ、日伯両国が双方の技術や資源をさらに有効活用して、これまで以上に良いパートナーシップになることを期待していると述べた。
石黒憲彦日本貿易振興機構(ジェトロ)理事長、安永竜夫日本経済団体連合会副会長、ジョズエ・ゴメス・ダ・シルヴァ聖州工業連盟会長(兼CNI副会長)、アナ・レペッザ・ブラジル輸出振興庁ビジネスディレクターも登壇し、挨拶を述べた。
岸田首相はアウキミン副大統領、企業代表者らと共に、ブラジルに進出した日本企業や官公庁が伯国の会社と締結した基本合意書を持っての記念写真撮影を行った。首相と副大統領はその後、公務のため退席した。
日系進出企業の豊田通商株式会社、王子ホールディングス株式会社、伯国企業のヴァーレ社とエンブラエル社が日伯関係への期待を題材としたプレゼンを行った。
ブラジル日系企業家協会(NEB=Nikkey Empreededores do Brasil・西村パウロ会長)のミズモト・ファビオ氏が、同協会の活動を紹介し、日伯関係や日本企業と日系社会の連携強化を訴え、同協会が来年大阪で行われる大阪万博に参加することを表明した。