ブラジル大会2023=パラバドミントン日本代表チーム=10日開始の大会に向け気合十分=東洋街に宿泊、文協で事前練習

日本代表の皆さんと平野理事長(前列中央)、前列左端で車椅子に座っているのが梶原選手

 パラバドミントン日本代表チームが、今月10日からサンパウロ市南部にあるブラジル・パラリンピックセンターで開催されている第5回国際トーナメント・ブラジル大会に参加するため、1日から当地を訪れている。同大会の勝敗結果は2024年開催の五輪パリ大会出場に影響する。2020年東京パラリンピック金メダリストで今回の日本代表チームの一員、梶原大暉(だいき)選手は取材時の8日、「今年はパリオリンピックのポイントレースなので、出る大会全部優勝するという気持ちで挑みたいと思う」と意気込みを語った。

 バドミントン・ブラジル連盟(CBBd)広報によれば、今大会には36カ国から約270人の選手が参加登録している。日本からは車椅子8人、立位8人の合計16人の選手が来伯、うち東京五輪メダリストは5人もいる。ちなみに地元ブラジル人選手は75人が参加。
 選手団に同行する日本パラバドミントン連盟理事長の平野一美(かずみ)氏によると、パリオリンピックまでにポイントが得られる国際大会は今年の1月から来年の3月まで世界各国で開催され、その数は平均すると月に1回になる。パラリンピック出場権を得るには世界ランキング上位に入らなければならない。
 海外大会は、国内大会に比べ、試合前のコンディション管理にますます気を抜けない。時差や気候に慣れるため、選手団は前もって現地でキャンプを行う。平野理事長によると、去年からキャンプ地を検討していて12月には当地の各候補地を視察したそうだ。選手の負担を考慮し、板張りの体育館があり、宿泊先からの移動が比較的楽なブラジル日本文化福祉協会の体育館が選ばれた。

第5回国際トーナメント・ブラジル大会の様子(撮影:唐木田真里子〈BWF撮影許可済み〉)

 リベルダーデでは日本食が簡単に手に入るため、選手らにとっても良い環境だったようだ。梶原選手は「ホテルのごはんが全部日本食でおいしくいただいています、ありがたいです」と語っている。
 コロナ禍中は、体育館が使用できなくなり、不安になることもあったという梶原選手。それでも自宅で試合の動画を観たり、自主トレーニングを重ね、その甲斐もあり、「体育館で練習できるようになってから急成長できた感じがある」と頼もしくコメントした。10日からの国際大会には「シングルスとダブルスの二つに出場するんですけど、両方で優勝できるように頑張ります」と気合十分に述べた。(城間理花NipponJa記者)

□サビアの独り言□

 先週からサンパウロ市ガルボン・ブエノ街などで日本のバトミントンメーカーの名前が入ったユニフォームを着た、若い日本人選手の姿がチラホラみられたので気付いた人もいたのでは。国際大会(V Internacional de Parabadminton do Brasil)への応援は入場無料。会場住所はCentro de Treinamento Paraolímpico(Rodovia dos Imigrantes KM 11,5 sem número – Vila Guarani – São Paulo)。ポルトン1から入場。15日に準決勝、16日に決勝。試合順はサイト(https://bwfpara.tournamentsoftware.com/tournament/892F366E-731B-4AFC-96A5-FD0C42A7A406/matches)で確認を。毎晩、夜10時頃に翌日の試合順が表示される。

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