連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第113話

・二月六日 茜(五年生)と成人(二年生)の日語授業が午前と午後の別で送迎が大変。
・二月十三日 宮崎の高千穂神楽酒造より荒巻健二氏が来伯歓迎会。
・二月十九日 ジュンジアイ市でのカラオケ・パウリストンに成人、茜、私が参加した、皆失敗。
・三月一日 SBC共済会の毎月の保険料五三六レアイスを三〇六レアイスに下げてもらった。
・三月七日 サンターナ車(二〇〇〇年型)を一万九千レアイスで売った。コンビ車(一九九六年型)をガス燃料に切り替えた。ガソリン値二・五〇レアイス/㍑、ガスはその三分の一。
・三月十四日 ニラの出荷始め(バルゼン・グランデのメルカード46に)。
・三月二十一日 国士舘のコチア青年の森の手入れ、掃除に五十五名の参加者あり。
・三月二十三日 白旗信さんがマレット・ゴルフの部でパウリスタ・スポーツ賞を受賞。
・三月二十五日 国士舘マレット・ゴルフ総会、私はサンロッケ支部長を西村たかしにゆずった。
・四月十九日 左手の指のイボをSBCで電気メスで焼き取った。
・四月二十四日 道下の井戸を家の上のカイシャ・ダ・アグア(水タンク)をつなぐ自動措置の改造。
・五月十四日 母の日、みづえの花店の売れ行きは最高によかった。
・五月十七日 私達がいつも通る道のドブに配水管を埋めた。
・五月に入って三日が摂氏八度寒く、二十二日に四十八日ぶりに雨が降った。
・六月一日 古い住屋の裏にラン小屋を造った。
・六月十一日 宮崎県人会主催第一回カラオケ大会が静岡県人会館で行われ私は二位。
・六月二十六日 三年前に土地を売った金を一万五千ドル(一ドル三・六二レアル)に替えた。そのうちに年末には四レアイスに上がるだろうとの予想であった。それが上がるどころか段々下がり始めて止まらない。そのうち一万ドルは訪日に使って残りの五千ドルを泥棒に見つからない場所に保管して来たけど、まだまだ下がる予想なのでレアルに替えた。一㌦=二,二九レアイスである。レアルに替えてファンドに貯金したら年に八~九%の利子がつく。この様にブラジルの通貨レアルが段々強くなるばかりで輸入が増えて輸出が伸びないだろうとの予想も余り当たらず、今でもまだ国際収支は黒字である。ブラジルは高金利政策なので外資がどんどん流入して来る。そこで一番困っているのは日本などへの出稼ぎ者である。日本の円をブラジルに持って来ても一昔前の半分の値打ちしかない。

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