連載小説=自分史「たんぽぽ」=黒木 慧=第116話

・一月六日 日本では小泉純一郎首相に替わって、安倍晋三首相が生まれた。
・二月一日 宮崎では安藤ただひろ知事が談合事件で退陣した。その後の選挙で無所属のそのまんま東(東国原英男)知事が誕生した。
・二月四日 石井さんの天理教布教所がイピランガ教会に格上げされた。大阪の此花大教会田辺のり男会長他六名が日本より参列した。
・二月八日 バルゼン・グランデ日本語学校の元教師、岩本先生夫妻がご来伯。その歓迎会が行われた。
・二月十日 カラオケ・パウリストン(聖州大会)で成人三位、茜十九位であった。
・二月十四日 コチア青年総会で新会長に山下治氏。美佐子は第五副会長、私は相談役。
・二月十八日 国士舘マレット・ゴルフ大会で美佐子が女子の最高得点賞(二三五打/七十二ホール)を受けた。
・二月二十二日 齢七十才を過ぎると友人の病気見舞いが多くなってきた。カングエーラ区仲間の秋山さち子(腸ガン)、館野ふさ子(うつ病)、山下冬子と森田晃の脳梗塞、山下隆幸の(心臓手術)と絵理子のパドリーニョ(名付け親)のモアシール・カマルゴの(脳傷害)などの見舞いに行った。この頃〈まともに揃って元気な夫婦は黒木さん達だけだね〉と皆が言っている。
・三月五日 日本の宮崎銀行に積み立てている私と美佐子の年金が百四十万円位になった。絵理子を介して私のブラデスコ銀行口座に送金してもらった。二万六千レアイスとなり、それをブラデスコのファンド(定期)に貯金したら、年に十%の利子がつくそうだ。日本に置いていれば年に〇、五%しか利子はつかないので、私達の一年分の年金約五十一万円、七海の墓守代三万円=四十八万円を毎年送金して貰った方が得策である。
・三月十三日 三年ぶりに車を新しく買い替えた。ワーゲンのFOX‐1.0車で価格三万千五百レアイス(約百八十万円)それに部品の付けたし、走行許可(リセンシアメント)、保険(セグーロ)、その他の経費を加えると、三万五千レアイス近くになる。
 私と美佐子は二人とも運転が出来るので非常に便利であり車は二人に一台しかないけど、趣味も共通する部分が多く、二人で歩くことが多い。美佐子がカラオケの指導に行く時などは、美佐子は自由に車で出かける。いつも車を使う時間の割り振りなど話し合いで決めている。車は美佐子も使うので、故障のない車でなければならない。そう言うことで三年に一度の買い替えでそれ以上古くなると故障も起こりやすくなる。又、車を動かすという経費が私達の支出では一番大きいので、三年に一度の買い替え位だったら、金のやりくりも何とかできると思う。

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