《ブラジル》虚報反論承認で選挙放送時間が激変=ルーラ氏が圧倒的に有利に

反論権承認による選挙宣伝の回数の変化を示す表(19日付ポデール360サイトの記事の一部)

 【既報関連】選挙高裁が19日、大統領選での虚報拡散に関する反論を行う権利行使要請を受け入れ、ルーラ氏とボルソナロ氏に選挙宣伝用の時間の使用を認める判断を下したと19、20日付現地紙、サイトが報じた。
 選挙高裁はこの日、ルーラ氏には30秒ずつの反論放送を184回、ボルソナロ氏には14回、流す事を認めた。この数字は各陣営が損害を受けたと訴えていた虚報の内容を分析した結果、決められたもので、不服の申立も認められている。
 大統領選での虚報拡散は両陣営が行っており、14日の時点で選挙高裁に持ち込まれた告発はルーラ氏陣営からが37件、ボルソナロ氏の陣営からが6件だった。だが、決戦投票前の虚報合戦は激しさを増し、両陣営への虚報削除命令は連日出ていた上に、全体審理でも、ルーラ氏関連の虚報が184回、ボルソナロ氏に対する虚報が14回流されていたと判断された。
 ルーラ氏への虚報の大半を分析したのはマリア・ブキアネリ判事で、164回分の反論を認めるとの報告が行われた。この中には、ルーラ氏が組織的な犯罪に関与しており、刑務所内で最も票を得たというものや、ルーラ氏がカルドーゾ元大統領に企業家のアビリオ・ジニス氏の誘拐犯釈放を頼んだというものなどが含まれる。
 パウロ・デ・タルソ・サンセヴェリノ判事も、ボルソナロ氏が9月9日にルーラ氏は汚職犯で盗人という宣伝を流した事との関連で、憲法上の保証を尊重していない上、政治批判を超えた攻撃的な属性があり、名誉毀損などの犯罪につながり得るとして、20回分の反論放送を認めるべきと判断した。
 ボルソナロ氏には、2016年に受けたインタビューで「先住民の儀式の一つを見たければ人肉を食べる必要があると言われたが、儀式を見られるなら人肉を食べる事もいとわない」と語ったビデオを人肉食容認と報じた件などに関して、反論が認められた。
 この判決により、決選投票直前の21~28日の大統領候補の選挙放送の時間(各候補30秒ずつ225回の計450回)は、ルーラ氏395回、ボルソナロ氏55回(1日あたりではほぼ46回対4回)となる。

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