《ブラジル》国内では初の変異株発見=新型コロナとデング熱で

 4月24~30日の新型コロナの感染者や死者が前週比で7・3%と32・0%増、デング熱の感染者も1~4月の累積が昨年同期比で113・7%増など、気にかかる報告が続いているが、新型コロナとデング熱の双方で国内では初の変異株発見と5日付現地サイトが報じた。
 新型コロナはXQと呼ばれるオミクロン株の亜種だ。XQはオミクロン株の亜種のBA1.1型とBA2型から生まれたもので、英国などで49例が報告されている。現時点でのXQ株感染例はサンパウロ市のブタンタン研究所が確認した2件のみで、BA2以上の感染力を持つかは分かっていない。新亜種は二つ以上の株が1人の患者の中で混在する事で生まれ、二つの株に同時に感染するのとは異なる。
 他方、デング熱の新株は世界でも最も感染例が多いとされる血清2型の遺伝子を持つ株で、アジア、中東、アフリカでの感染例は多いが、ブラジルでは初めて確認された。患者はゴイアス州ゴイアニア在住者で感染ルートは不明だが、現在起きているデング熱患者急増の原因ではないという。
 今回確認された株はブラジル国内でこれまでにも見られた血清2型の3型ウイルスよりも感染力が強いため、関係者の間で懸念が広がっている。

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 コロナ禍で増えたものは多岐にわたるが、サンパウロ州の登記所は昨年、前年比で5%増、過去最高となる1万8323件の離婚届を受領。家庭崩壊はその他の問題の種ともなるが。

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