《ブラジル》大統領選の結果を受け市場が好感=5・5%の記録的株価上昇とドル安に

2日の大統領選を受けて、3日の開場早々に急騰した様子(B3)

 大統領選の一次投票の結果を受け、3日の株価は20年4月以来となる5・5%の上昇、ドルは2018年6月以来となる4%の下げを記録した。3、4日付現地紙、サイトが報じている。
 3日のサンパウロ証券取引所(B3)のサンパウロ平均株価指数(Ibovespa)は11万6134・46ポイントとなり、先週の終値より5・54%上昇した。
 また、ドルは4・02%下がって、1ドル=5・177レアルとなった。この下げ幅は2018年6月8日以来の大幅なものだ。
 これは、大統領選が予想以上の接戦になったことに加え、連邦議会選の結果、保守派が多数を占めたことに市場が好感して起こった。従来の予測より中道よりにならざるを得ない状況により、左派ルーラ氏が大統領になっても経済政策が大きく変えることが難しくなったからだ。
 これに伴い、公社も含む国内企業の株もあがり、サンパウロ水道公社(Sabesp)が17%増、ペトロブラスがON株で8・86%増、PN株で8%増となった。アズルが11・35%増、ゴルが12・54%増など、航空企業にも有利に働いた。
 だが、4日は13時過ぎに大統領選4位のシロ・ゴメス氏がルーラ氏への支持を表明したため、株価は11万6230・12ポイント、ドルは5・17が終値となった。

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