《ブラジル》デング熱死者が500人を突破=半年で昨年の死者数の約2倍に

デング熱の感染源であるネッタイシマカ(Aedes aegypti)

 保健省が、1月1日~6月4日に発生したデング熱の死者は504人で、昨年1年間での死者のほぼ2倍に達したと発表したと14日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
 州別の死者は、サンパウロの180人が最多で、サンタカタリーナ60人、リオ・グランデ・ド・スル49人、ゴイアス44人、パラナ43人と続く。また、デング熱による死者であるかを確認中の死亡例も364件あるという。
 今年に入ってから擬似症患者として報告された例は110万件に上っており、人口10万人あたり517・9人が感染または感染が疑われる症状を呈した事になる。擬似症患者の数も、昨年1年間の総数である54万4460人の倍以上となっている。
 感染率が最も高いのは中西部で、10万人あたり1544・2人だ。擬似症患者数最多市はブラジリアで、5万1131人が感染または感染が疑われている。2位はゴイアス州ゴイアニアの4万1637人、3位はサンタカタリーナ州ジョインヴィレの2万3058人、4位はサンパウロ州リオ・プレットの1万6005人、5位はゴイアス州アパレシダ・デ・ゴイアニアの1万4689人だ。

今年に入ってからのデング熱の死者が500人を超えたと報じる14日付アジェンシア・ブラジルの記事の一部

 チクングニア熱の擬似症患者は10万8730人で、昨年同期より95・7%多い。同病による死者は19人で、内14人はセアラー州で発生した。死因を調査中の擬似症患者は40人いる。
 ジカ熱の擬似症患者は5699人で、昨年同期比で118・9%増えた。ジカ熱では死者は出ていない。
 これらの病気は同じカを媒体として感染し、症状もよく似ている。だが、デング熱は目の奥の痛み、チクングニア熱は関節の痛みや腫れといった特徴がある。ジカ熱は熱はあまり上がらず、目の充血などが起こりやすい。

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