日本祭り=昨年上回る約19万人入場=県人会ブース売り切れ続出=来年実行委委員長は高良氏か

乾杯する実行委員会の皆さん
乾杯する実行委員会の皆さん

 ブラジル日本都道府県人会連合会(谷口ジョゼ会長)が主催する世界最大級の日本文化の祭典「日本祭り」(大間知アルフレッド実行委員長)が7月11日から3日間、サンパウロ市で開催され、13日(日)午後5時時点で昨年を上回る約18万7千人が来場したことが分かった。

打ち上げに参加した県人会代表者の皆さん
打ち上げに参加した県人会代表者の皆さん

 3日目の午後6時から県連VIPルームで行われた打ち上げで、谷口会長は「我々は満足いく結果を得ることができた。これは、初めて作られた実行委員会の組織がしっかりと機能した成果だ。何より来場者に感謝したい。650万レアルの運営費をかけたが来場者がそれに答えてくれた」と口火を切った。
 大間知実行委員長は「日本祭りは県人会のもの。我々の目的は利益ではなく、日本文化の普及だ。我々はこのイベントを通して、県人会としてのアイデンティティを失わずに成長する。今回そのために100点満点の実行委員会を組織することができた。50人になるメンバーが数えきれない会議を開いて方向性を決め、今回の結果になった」と皆の協力に感謝を表明した。
 さらに「今年からメディア対応をプロに任せた。これによって企業から見た我々の存在感がより顕著になった。来年にその本当の結果が現れてくるはずだ。ボランティアが本質の県人会だが、このイベントはある部分、プロフェッショナルなレベルが求められる」と説明した。
 大間知実行委員長は、昨年の入場料収入は120万レアル余りだったが、今年は140万レアルの予想のところ、17時時点で165万レアルを達成したことを報告し、笑顔で「赤字は出ない」と宣言すると、集まった県人会長らから大きな歓声が沸いた。
 入場人数では昨年18万4千人だったが、今年は18万7千人となった。3日目朝に40分間ほど入場ゲートが電源喪失して、チケット無しでも入れる時間帯ができたため、実際にはもっと多くの入場者があったという。
 「ふるさといいもの展」の責任者だった市川俊雄前県連会長からの報告もあり、「1700もの業者から申し込みがあった。今年の成果から来年の実施も十分に可能だと見込んでいる。JICAや日本政府、都道府県からの協力があれば、実施ができるという手応えだ。47県人会全てが参加してくれ、母県から来た企業の皆さんの歓迎会などの行事を実施して交流を深めた」と、一緒に取り組んできた長屋充良岐阜県人会会長と顔を見合わせて笑顔を浮かべた。
 市川前会長は「ほぼ全ての県人会ブースで売り切れるなど良い結果が出たので、ここで乾杯をしましょう」と音頭をとって、皆で乾杯した。
 その後、大間知さんが実行委員長を退任することが発表され、谷口会長は「高良律正元沖縄県人会長を推薦する」と発表した。その理由として、2年前に元々、高良さんが実行委員長に任命されていたが妻の看病のために急きょ退任。その後、必死の看病にも関わらず亡くなっていた。高良さんは連邦税務局の監査官を務め、経理の専門家であり、今までの経緯から県連内で非常に強い信頼関係を築いている点を挙げた。
 高良さんは「息子や孫から許可を得ないといけない」と即答を避けたが、会場からはぜひ就任をと強く推す声が次々に上がった。

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