外務省、出入国庁、CIATE=専門官が4世ビザ制度を説明=条件緩和は検討継続

セミナーの様子(左が坂谷専門官)

 日本国外務省、出入国在留管理庁、国外労働者情報支援センター(CIATE)はブラジル時間2月7日20時、4世ビザ制度に関するオンライン説明会「日系4世受け入れ制度説明セミナー」をCIATEのYoutubeチャンネル上で開催した。

 セミナーでは出入国在留管理庁の坂谷裕馬法務専門官が日系4世ビザの取得方法や申請条件などを紹介。その後、4世ビザで日本に渡り、現在は専門学校に通うビアンカ・ゲヘイラさんが日本行きの経緯やビザ交付までの流れ、今後の目標について語った。
 事前に寄せられた質問への回答も行われた。「渡航後はビザ申請書に記入したサポーターと同じ都道府県に住まないといけないか?」との質問に対しては、「同じ都道府県に住む必要はない。渡航者は日本滞在中、サポーターと定期的に連絡を取ってもらう必要がある。ビザ申請時にサポーターが見つからない場合、交付は不可能」と回答。
 「ブラジルの日本語学校は授業料が高額なため通うことが難しい。日本語能力の条件を緩和できないか?」との質問には、二宮正人CIATE理事長が「CIATEでは無料で日本語指導を行っているので参加して欲しい」と述べ、外務省中南米局南米課の箕谷優上等専門官も「CIATEへ通えない方は国際交流基金が無料オンライン日本語講座『いろどり、生活の日本語』を行っているのでぜひ利用してもらいたい」と述べた。
 「4世ビザが3世ビザと同じ条件になるのはいつごろか?」との質問に対し、坂谷専門官は「現時点で回答するのは難しい。条件に関する要望は多々いただいているので、検討を続けます」と回答した。
 日系4世ビザには、それ以前の世代には求められ無かった日本語能力(日本語能力検定試験N5相当)などが条件として追加された。日系社会からは「3世も4世も変わらない。同じ条件にしてほしい」との要望が上がっている。昨年5月25日には、日系5団体の代表署名付き「日系4世の更なる受け入れのための制度改正に関する要望書」が林禎二駐ブラジル日本国大使に提出されている。

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