「4世ビザへの率直な声寄せて」=制度セミナーを2月7日に開催=日本政府が直接に質問を受け付ける

 日本国外務省、出入国在留管理庁と国外労働者情報支援センター(CIATE)はブラジル時間2月7日20時から、日系4世受け入れ制度説明セミナーをオンライン会議アプリ「Zoom」上で共同開催する。4世ビザ制度に関しての要望や質問を直接、日本政府に伝える場が設けられる。日本語とポルトガル語の同時通訳あり。
 現状の4世ビザ制度で受け入れ対象となるのは、日本語能力試験N5程度を持つ18~30歳で、家族帯同は不可。
 これに対し、日系社会側からは「3世も4世も同じ。三世までと同じ条件にしてほしい」といった強い要望が繰り返し上がっている。
 昨年5月25日には、日系5団体の代表者署名付き「日系4世の更なる受け入れのための制度改正に関する要望書」が林禎二大使に提出された(https://www.brasilnippou.com/2022/220715-21colonia.html)。ここでは次の6点が要望された。①日系4世受け入れサポーター制度の拡大②家族帯同の許可③年齢制限の緩和・撤廃④日本語要件の緩和・撤廃⑤日本での生活習慣等の習得機会の提供⑥説明セミナーの開催。
 当時の本紙取材に対し二宮正人CIATE理事長は、「下地幹郎先生のおかげで4世ビザ制度ができたが、年間4千人枠のはずが3年経ってもわずか100人余りしか行けていない。明らかに条件が厳しすぎる。在日の2、3世も高齢化してきた。4世が厳しいままでは、日系人が日伯の絆の役割を果たせない。ぜひ緩和をお願いしたい」と強調した。
 今回の説明セミナーは同要望を受けて実施される。日本政府が、当事者から直接質問を受けるのは初の試み。日系4世受け入れ制度の概要やその他の在留資格、技能実習・特定技能などの訪日制度の紹介、海外日系人協会やCIATEの活動紹介も行われる予定。
 日本からは外務省、出入国在留管理庁、海外日系人協会関係者や実際に訪日した4世が出席する。送り出しを担う人材派遣業関係者の参加も可。
 CIATEでは4世ビザに関する日本政府への質問や要望の事前募集を行っている。影山新CIATE専務理事は「日系4世がビザ取得に関して、どの点に困難さを感じているかを、日本政府が直接聞きたいということです。ぜひ4世ビザ制度に関心をお持ちの方は参加して、率直な声をお寄せください」と呼びかけた。事前質問やセミナー詳細の問い合わせは影山専務理事(メールkagueyama@ciate.org.br)まで。
 セミナーへの参加申し込みは専用フォーム(https://forms.gle/zXjnfhcwyzU2V466A)から行う。

昨年5月25日に日系5団体の代表者署名付きで林大使に提出された「日系4世の更なる受け入れのための制度改正に関する要望書」

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