《ブラジル》大統領選で女性候補出馬が史上最多=注目集めるテベテとソラヤ

テベテ氏(左)とソラヤ氏(Twitter)

 今年の大統領選では正副候補で史上最多の12人の女性候補が出馬。その存在感が28日のテレビ討論会以降高まっていると、29、30日付伯字紙、サイトが報じている。
 今回の大統領選ではシモーネ・テベテ氏(民主運動・MDB)とソラヤ・スロニッケ氏(ウニオン・ブラジル)、ヴェラ・ルシア氏(社会労働者統合党・PSTU)、ソフィア・マンザーノ氏(ブラジル共産主義者党・PCB)の4人が正候補となっている。
 副候補ではこれらの女性候補の副4人や、シロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT)の副のアナ・パウラ・マットス氏(PDT)ら計8人が女性だ。
 正副含めて12人の女性候補出馬は、大統領選での最多記録。今回の選挙ではジウマ氏やマリーナ・シウヴァ氏のような知名度の高い女性候補がいなかったため、候補が男性に集中することが懸念されていたが、意外な結果となった。
 それでも、今回選挙は、ルーラ氏とジェラルド・アルキミン、ボルソナロ氏とヴァルテル・ブラガ・ネット氏と、いずれも60代を超えた男性による二つのシャッパ(連立名簿)が支持率全体の8割近くを占めており、女性候補が上位を占めるのは難しそうだ。
 とはいえ、28日にバンデイランテス局で行われた大統領候補者らのテレビ討論会で、女性ジャーナリストのヴェラ・マガリャンエス氏に暴言を吐いたボルソナロ氏に対し、女性蔑視的な行為を真正面から批判したテベテ氏とソラヤ氏に対する注目度が急上昇。世論調査でも「討論会で最も印象に残った」と評価された。
 2人とも南マット・グロッソ州出身であることから、同地が主流で、近年は国内を代表する人気音楽となっているセルタネージャの女性版、「フェミネージャ」の女性デュオにたとえる声も上がっている。
 また、討論会後の支持率調査で伸びを見せたテベテ氏の支持率が上がれば、支持率1位のルーラ氏が一次投票で勝つ可能性が減るとも見られている。

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