《ブラジル》ペルナンブッコ州で100体以上の人骨見つかる=蘭領ブラジル時代のものか

 ペルナンブッコ州州都レシフェで、都市部では極めて稀な100体を超える人骨が発掘されており、赤子の骨も見つかった。18、19日付現地紙、サイトが報じている。
 赤子を含む人骨が見つかったのはレシフェ市ピラール地区だ。ここは市街地では国内最大の遺跡で、ブラジルで最も古いものの一つとされる「サンジョルジェ砦」がある。このあたりには17世紀にオランダ人が侵攻、入植しており、「オランダ領ブラジル」の首都があったところだ。
 発掘現場は420世帯分の集合住宅建設予定地で、国立歴史美術遺産院(Iphan)が遺跡に指定。建設計画を進めるために不可欠な発掘作業は2014年以降、ペルナンブッコ農業大学の調査隊を中心に行われている。これまでに発掘されたのは地下1メートルの深さまでだが、各種のオブジェクトの断片は4万件を超え、100体を超える人骨も見つかっている。これほどの数の人骨が都市部で見つかったのはブラジルでは初めてで、墓地として利用されていた場所と見られている。
 中でも注目を浴びているのは18日に発見された赤子の遺体で、成人の遺体の上に乗った状態で見つかった。人骨の専門家でピアウイ連邦大学生物考古学者のクラウジア・クーニャ氏によると、遺骨は生後4〜6カ月の赤子のものだが、頭蓋骨は押し潰されており、性別は不明だという。

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