《ブラジル》容疑者ら判明、2人を逮捕=質素な生活送る宝くじ13億円当選者の拷問殺人事件で

ジョナス・ルーカス・アウヴェス・ジアスさん(本人のフェイスブックより)

 【既報関連】14日にサンパウロ州オルトランジアで起きたメガセナ(宝くじ)当選者のジョナス・ルーカス・アウヴェス・ジアスさんが暴行を受けて死亡した事件で、17、18日に容疑者2人が逮捕された。17~19日付現地紙、サイトが報じている。
 最初の容疑者逮捕はロドリゴ・ガルシア・サンパウロ州知事が発表し、「容疑者の1人が逮捕された」と語ったが、その詳細や他の容疑者の有無などには触れなかった。
 ジョナスさんは2020年に4710万レアル(約13億円相当)の賞金を当てた後も質素な生活を続けていた。だが、13日朝に散歩に出た後に誘拐され、捜索願が出た。
 本来なら常時護衛付きの生活を送ってもおかしくない資産家になっていたが、宝くじ当選前と同じ生活を続けていたために狙われたようだ。バンデイランテス高速道104キロ地点に放置されていたのが見つかったのは翌朝で、病院に運ばれたが、外傷性脳損傷で死亡した。
 警察は同氏の口座から2千レアルが引き出され、1万8600レアルがPIX送金されていたことやジョナスさんが失踪した前後の防犯カメラの映像などから容疑者4人を割り出し、17日に1人を逮捕。18日にもう1人を逮捕した。
 市警が17日に公開した映像は、ジョナスさんが13日に誘拐される前、いつも通りにパダリアから出てくるところと、10分後にトラックと車が1台ずつジョナスさんの後ろをつけていたもので、誘拐後に容疑者の1人がカンピーナス市内の銀行で現金を引き出している映像もある。
 現時点で判明している容疑者4人は全員、サンタバルバラ・ド・オエステ市在住だが、ジョナスさんの日常生活を熟知していた。また、被害者が酷い拷問を受けたことや、暴行された本人が300万レアルの送金交渉を銀行担当者と行ったが不審がられて失敗したことも判明している。ジョナスさんは独身で兄弟2人と住んでいた。同氏は16日に埋葬され、友人や隣人が多数参列した。

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