多頭飼育崩壊で飼い犬に食われた?=100匹以上、民家から老婆人骨

21年に保護された15頭の犬(Divulgação/Ministério Público do Maranhão)
カメリアさんが飼っていた犬たち(21年2月だけで15頭が保護された)(Divulgação/Ministério Público do Maranhão)

 北東部マラニャン州サンルイス市コアゼルマ地区の住宅で25日、一人暮らしをしていたカメリア・ローザ・ロペスさん(81)のものだとみられる人骨が発見された。カメリアさんは100匹以上の犬を飼っており、亡くなった後に飼い犬によって体を食べられた可能性があると25日付G1サイト(1)が報じている。
 同市の人獣共通感染症監視チームがローザさんの家を訪問した際に、人骨が見つかった。監視チームの呼びかけに応答しなかったため、チームは状況を環境保護警察に報告した。駆けつけた警察が自宅内を調べたところ、多数の犬と人骨が残されていた。
 彼女は自然死した可能性があり、犬たちは餌が尽きたために飼い主の体を食べたとみられている。近隣住民によると、21日以降、カメリアさんの姿を見ていないとのこと。骨は法医学研究所(IML)に持ち込まれ、被害者の身元と死因を調査される。
 2021年以降、同州の裁判所は彼女の自宅から段階的な犬の引き取りを命じていた。近隣住民は多頭飼いによる騒音や公共衛生へのリスクが懸念されていた。近隣にある学校の校長であるジェイザ・オリベイラさんは「私たちは地獄のような鳴き声の騒音の中で授業を行わなければならないため、防音隔離システムを導入する必要があった。家は不潔で臭いもひどい。これは公衆衛生上の大問題だ」とコメントした。
 動物の引き取り決定の第1段階は21年2月23日に完了し、15匹の犬を捕獲し、市の動物管理センターに保護された。第2段階は21年8月に実施され、さらに20匹の犬を保護した。最終的に5匹になるまで20日ごとに段階的に引き取られる予定だった。
 「住宅内部の状態は劣悪でとても不衛生だった。家中に犬の糞があり、非常に悲惨な光景だった」と同作業に参加した軍警中佐は話した。一方、飼い主であるローザさんへの健康ケアの一環として同市の在宅医療サポートやケアネットワークに参加することが決定され、メンタルヘルス専門家による評価と治療を受けるプログラムに組み込まれることになった。
 この作業には州内の様々な公共機関、警察、消防署、医師、看護師、清掃作業員、さらには市民団体や近隣住民も巻き込んだ大掛かりなものとなっていたが、間に合わなかったようだ。

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