特集=日系栄誉賞など26氏を表彰=第65回パウリスタ賞授賞式=文協大講堂で7日午前9時半

 ブラジル日報協会(林隆治会長)主催の『第65回パウリスタ賞授賞式』が5月7日(土)午前9時30分から、聖市リベルダーデ区のブラジル日本文化福祉協会ビル大講堂(Rua São Joaquim 381)にて行われる。
 同賞はパウリスタ新聞が1956年、勝ち負け抗争によって分断状態にあった日系社会の融和を図り、同紙創刊10周年記念事業として創設した。当時は「農民賞」「文学賞」「スポーツ賞」の3部門を対象に、各分野の発展に貢献した人物を表彰した。今年からブラジル日報協会が行うことになった。
 賞創設当初あった農民賞、文学賞の表彰は現在行われていないが、スポーツ賞は現在まで途切れることなく続いている。前回からは「日系栄誉賞」「社会功労賞」「文化賞」が新設された。今回は総勢34人が表彰される。式典を前に各人の経歴を紹介する(敬称略)。

【日系栄誉賞】

菊地義治(82歳、岩手県)

菊地義治

 サンパウロ日伯援護協会・第4代評議員会長。岩手県一関市生まれ。南米産業開発青年隊として59年渡伯。県立一ノ関第二高等学校卒業。90~98年までブラジル岩手県人会会長。90年本門佛立宗日教寺理事長。98年NHKのど自慢動員委員長。98年日本移民90年記念ふるさと創生地域リーダー交流事業実行委員長。03年日伯友好病院運営委員長。05年サンパウロ日伯援護協会自閉症青空学級(現・自閉症児養育施設PIPA)創立委員長。06年サンパウロ日伯援護協会リベルダーデ福祉センター建設企画委員長。11年サンパウロ日伯援護協会会長。12年海外部門医療功労賞並びに厚生労働大臣表彰。17年サンパウロ日伯援護協会会長第4代評議員会長、現在に至る。同年旭日双光章受章。18年日本移民110周年実行委員長。

与儀上原昭雄(あけお)(78歳、2世)

与儀上原昭雄

 サンパウロ州ポンペイア市生まれ。職業:土木技師。73年マウア工学学校卒業。05~11年までブラジル沖縄県人会会長。08~11年までブラジル日本都道府県人会連合会会長。17~20年までサンパウロ日伯援護協会会長。17年~現在まで日伯友好病院経営審議会会長。19年春の叙勲で旭日小綬章受章。
 サンパウロ日伯援護協会会長として、日系人および当地進出日系企業の駐在員や帯同家族に対し質の高い医療を提供、その医療体制のさらなる拡充に尽力した。また県連、県人会において初の二世会長という立場から、日系社会の世代間の連帯を強化、日伯交流促進に大きく貢献した。

【社会功労賞】

折笠利吉(74歳、福島県)

折笠利吉

 福島県郡山市生まれ。1956年9歳で渡伯。66年パラナ州ウムアラマ市のど自慢大会で一位。72年サンパウロ市に移転、バンデイランテス・テレビ番組に出演。74年グルーポ・ハーモニー日本歌謡楽団を結成。81年パラナ州ロンドリーナ市に日本音楽学校を創立。83年7人の仲間とブラジル日本歌謡協会(ABRAC)創立。93~2003年ABRAC会長。12~16年パラナ州ブラジル日本文化協会会長。19年旭日雙光章受章。

田中和寿(かずとも)ロベルト(66歳、2世)

田中和寿ロベルト

 2019年からブラジル日本文化福祉協会のスポーツ理事。スポーツを通して日系社会の関係強化に努め、日系社会の発展に貢献した。職業は歯科医。日本空手協会公認の空手三段。日本空手協会ブラジル支部副会長。10年以上、空手のコーディネーターとしてスポーツ部長を務めた(07年~17年)。日本カントリークラブ副会長。日本文化における空手の位置づけを若年層に普及した。文協の理事として各コミュニティーとの関係強化に尽力した。

坂下義弘(73歳、石川県)

坂下義弘

 1980年ブラジル相撲連盟によって相撲初段の段位を受ける。99年に日本の国技館で開かれた第一回世界青年相撲大会でブラジル代表選手団の団長・監督を務め、四選手のうち樋口高広選手を個人戦で三位に導いた。74年から相撲選手としてブラジル相撲大会に参加、96年まで毎年欠かさずに相撲を取り続けた。その後は、聖南西相撲連盟の技術部長として相撲の指導に努めた。97年以来7年連続で聖南西チームを総合優勝に導いた。95年に日本から女子相撲選手団が来伯したのを機に、自分の柔道道場の女子選手に相撲を指導し、相撲選手、指導員にまで育成した。現在は全伯相撲大会の審判長を務めている。

木下トオル(80歳、2世)

木下トオル

 サンパウロ州マリリア市生まれ。機械技師。アテアビスタ陸上競技協会の会長。57~72年まで、サンパウロ近郊陸上競技連盟の選手として活躍。59~72年まで連盟事務局長。サンパウロ高齢者陸上競技協会副会長。00~20年まで同協会事務局長。10年~16年までアテアビスタ陸上競技協会会長。1978~2012年までパウリスタ陸上競技連盟とブラジル陸上競技連盟で審判員を務めた。

野々瀬哲郎(71歳、日系人)

野々瀬哲郎

 会計士。1973年パラナ州立マリンガ総合大学経済学部卒業。90~94年パラナ州地方会計士組合評議員。2000年マリンガ会計士組合会長。1971年からマリンガ会計事務所共同経営者。65~70年各種陸上競技大会に参加。72~75年北パラナスポーツ連盟陸上競技部長。82~2020年マリンガ文化体育協会(ACEMA)理事。06~07年ACEMA太鼓部長。1994年ACEMA会計理事。2020~21年和順会パラナ州高齢者支援協会・会計監査。

平松貞俊(ていしゅん)(74歳、2世)

平松貞俊

 聖州モジ・ダス・クルーゼス市生まれ。1972年サンパウロ大学工学部卒。化学技術士。マウア工科大学植物化学・石油化学専攻。99~2000年ジェツリオ・ヴァルガス財団経済経営研究所大学院で企業経営管理学修士など。1970~2015年パラナ州商議所をはじめ各組合・協会で役員歴任。1996~99年クリチーバ文化福祉協会会長。2015年パラナ州兵庫県姉妹提携45周年記念委員会会計理事。05年和順会パラナ州高齢者支援協会評議員。10年青少年教育事業協会評議員。11年からブラジル出稼ぎ協会会長。

アフォンソ・アキオシ・シオザキ(73歳、日系人)

アフォンソ・アキオシ・シオザキ

 1966~89年トランスパラナ社農業機械販売部長。90年からコカマール農産業組合書記理事。パラナ州で2011年からマリンガ文化体育協会会長。2008年からマリンガ運送物流企業組合会長。ほかにパラナ州運送企業連盟会長など各協会役員歴任。受賞歴:マリンガ名誉市民。パラナ州名誉市民。日本国外務大臣賞。日本旭日勲章受章。ローマカトリック聖シルベスター勲章。ブラジル陸軍大臣名誉賞。

本田秀人(61歳、4世)

本田秀人

 サンパウロ州アラサツーバ市生まれ。企業経営科専攻。7歳で陸上競技始める。1977年ピラチニンガ陸上競技大会幅跳び1位。同年聖北西青少年陸上競技大会幅跳び・高跳び1位。同年から85年松涛館流空手。2017~18年聖北西陸上競技連盟会長。18~19年アラサツーバ・ブラジル日本文化協会体育部長。20~22年同文協会長。21~22年聖北西文協連合会会長。21年内陸警察司令官賞受賞。

【文化賞】

花柳龍香(りゅうか、本名・矢野かほる)(91歳、東京都)

花柳龍香

 大連花園小学校入学、東京都杉並第六小学校卒業。福岡県立朝倉高等女学校卒業。福岡市在住の花柳金太郎師につき舞踊を始める。57年渡伯後、花柳金龍師につき金龍の取り立てで家元より名取を許される。金龍師主宰の金龍会員として海外、国内すべてのイベントに出席している。

具志堅シゲ子(81歳、沖縄県)

具志堅シゲ子

 沖縄県糸満市生まれ。玉城流(たまぐすくりゅう)てだの会具志堅シゲ子琉舞道場師範。10年以上にわたってブラジル各地の舞台で琉舞を披露、祭典を盛り上げた。「天才少年悟くん」と母県新聞で騒がれた斎藤さんを玉城流扇寿会斎藤悟琉舞道場の教師にまで育てた。97年てだの会会主玉城千枝師匠より教師免許を授与される。08年千枝師匠より師範免許を授与される。

小田エルザ(80歳、2世)

小田エルザ

 サンパウロ州プレジデンテ・プルデンテ市生まれ。画家。ブラジル水彩画協会会員。ブラジル日本文化福祉協会評議員。01年サロン文協具象画で金賞。02年サロン文協具象画で大金賞。06年サンロウレンソ美術展で金賞。07年同じく金賞、イタニャエン市美展で金賞。08年サンロウレンソで金賞。14年聖美協会水彩画展で金賞。サンパウロ州議会、ブラジル日本文化福祉協会・日伯美術館、広島県庁に作品収蔵。06年ブラジル広島文化センターで個展『三連祭壇画』開催。16年ブラジル日本文化福祉協会・日伯美術館で個展『OLHARES』開催。

河村徳子(とくこ)(83歳、島根県)

河村徳子

 華道家元池坊華道会ブラジル支部支部長。13歳で生け花を始める。89年華道家元池坊から最高職を授かる。2000年ブラジル生け花協会会長。池坊ブラジル支部支部長。93年から日伯文化連盟生け花教室の講師。93年『IKEBANA』出版。13年華道家元池坊から名誉賞。15年日伯外交関係樹立120周年を記念して外務大臣表彰。

水谷ペドロ・イサム(63歳、2世)

水谷ペドロ・イサム

 リベイロン・プレット生まれ。サンパウロ総合大学工学部卒業。ピラシカバ・メソジスト大学経済学修士。ジェッツリオ・バルガス財団経営管理学修士。米国オハイオ大学経営管理学修士。米国ケロッグ経営大学院修士。09年コザン・グループ砂糖アルコール会社取締役。サトウキビ技術センター取締役会会長、砂糖エネルギー関係会社及び砂糖工業73連盟、サンパウロ州工業連盟の評議員。ピラシカバ・ニッポクラブ会長。ブラジル歌謡協会(ABRAC)副会長。聖西カラオケセンター連盟副会長。パウリスタ・カラオケ連盟(UPK)副会長(22年まで会長)。05年ピラシカバ市名誉市民。11年サンパウロ市名誉市民。19年リベイロン・プレット名誉市民。

川村真由実(62歳、2世)

川村真由実

 1959年サンパウロ市生まれ。体育科専攻。学校経営と心理教育専門家。大志万学院校長。93年から大志万学院共同経営。95年から理事長。教育を通し日本文化(日本語、茶道、書道、生け花、合気道、空手道、柔道、剣道、和太鼓、将棋)普及。73年から49年間、日本と生徒交流。2019年ブラジル日系企業家協会の学校文化担当理事。

【スポーツ賞】

陸上競技
宮村節夫エドアルド(21歳、4世)

宮村節夫エドアルド

 サンパウロ州ルセーリア市生まれ。現役選手。13歳から陸上競技を始める。15年セアラ州フォルタレーザ市で開かれた全伯大会で銅メダル。16年メキシコ大会で銀メダル。18年チリ大会円盤投げで銀メダル。20年ブラジル大会円盤投げで新記録を出して金メダル。

野球
藤瀬ジョブ(75歳、2世)

藤瀬ジョブ

 サンパウロ州ツッパン市生まれ。野球指導者。85年グァルーリョス文化スポーツ連盟野球部コーディネーター、指導員、理事。その後、ブラジル野球ソフトボール連盟の理事。93年チリ少年野球大会、95年メキシコ準青年野球大会、04年メキシコ青年野球大会、12年WBC(ワールドベースボールクラッシック)パナマ大会、13年WBC日本福岡大会のブラジル代表チームのコーチを務めた。

ゴルフ
溝口功(いさお)(62歳、2世)

溝口功

 サンパウロ州サンベルナルド・ド・カンポ市生まれ。85年ゴルフ大会「ホンダ・オープン」の最大出資会社ホンダに入社。マナウス工場で25年間勤務。09年ブラジル・ホンダ自動車副社長。初の日本人以外の本社役員。22年3月惜しまれつつ退社。

ゲートボール
上村田上ジュリオ(73歳、2世)

上村田上ジュリオ

 サンパウロ市生まれ。本業は会計士。65~2000年まで会計士として働く。1999年に「Granja Mostarda」社を設立、2000年まで経営。退職してゲートボールを始める。04年本藤利会長に誘われブラジル・ゲートボール連合(UCGB)理事会に入り、8年間会計理事を務める。その後20年まで総務理事。現在は高等審議会の副会長。

剣道
深水和行(70歳、2世)

深水和行

 1952年サンパウロ州モジ・ダス・クルーゼス生まれ。カンピーナス・サンパウロ州立大学土木工学部卒業。84年剣道を始める。剣道五段。香川県人会「洗心香武館」で剣道部長を40年以上務める。

柔道
アレサンドロ・パニッツ・プグリア(56歳)

アレサンドロ・パニッツ・プグリア

 リオ・グランデ・ド・スル州エステイオ市生まれ。企業家。体育科卒業。イタリア系人で日系人女性と結婚。パウリスタ柔道連盟会長(21年から24年)。87年88年89年ブラジル大会で優勝。90年仙台大会にブラジル代表として出場し優勝。柔道を通し天理大学、国士舘大学、国際武道大学、筑波大学と交流。200万人と言われるブラジルの柔道人口のうち州で最大数を誇るサンパウロ州内の柔道選手を統括する。

空手
新里昌弘(71歳、沖縄県)

新里昌弘

 3歳で両親とともに渡伯。法科卒業。運送会社社長。12歳で父から空手を学ぶ。パウリスタ空手連盟会長を3期務める。08年父死亡後、サントスの空手道場を弟・光秀とともに経営。併せて国際小林流空手連盟を運営。

日本空手
長嶺カワノ・カズオ(70歳、2世)

長嶺カワノ・カズオ

 サンパウロ州オリンピア市生まれ。健康科学博士課程修了。サンジョゼ・ド・リオプレット大学講師。ブラジル日本空手協会技術理事。サンパウロ日本空手協会会長。

健康体操
橘愛子(73歳、広島県)

橘愛子

 女子美術大学卒。12年健康体操指導員に認定。ブラジル健康体操協会書記・技術指導者。ブラジル健康体操フェスティバル、日本移民式典、日本祭り、コロニア芸能祭などで指導したほか、スザノ・イペランジアホームなど高齢者施設でも指導している。

古武道
阪口信二ルッカス(36歳、4世)

阪口信二ルッカス

 パラナ州クリチーバ市生まれ。2010年にクリチーバ二天古武道研究所で古武道を始める。15年ブラジル古武道大会で居合術、十手術で一位。16年杖術、居合術で一位。20年居合術で一位。

マレットゴルフ
宇都宮ズレイカ・ゴエス(71歳)

宇都宮ズレイカ・ゴエス

 サンパウロ州リオ・クラーロ市生まれ。97年家族で日本カントリークラブに入会。03年マレットゴルフ部設立。10年間理事。09年パウリスタ・マレットゴルフ連盟創立、各種役員を務めた。

パークゴルフ
井上清セルジオ(72歳、2世)

井上清セルジオ

 パラナ州リオ・ボン市生まれ。農業技師。カルロ・ポリス・パークゴルフの書記理事。ブラジル・パークゴルフ連盟(パラナ)技術部長。19年バウル大会一位。15年ロンドリーナ大会一位。

ラジオ体操
西沢ヒロミ(89歳、2世)

西沢ヒロミ

 サンパウロ州パラグアス・パウリスタ市生まれ。4Hクラブ会員。65年パラグアス・パウリスタのライオンズクラブ入会、四期会長。97年パラグアス・パウリスタ文化協会(現・日系クラブ)会長。90年代ラジオ体操開始。92年パラグアス・パウリスタ・ラジオ体操協会創立。パラグアス・パウリスタ・ラジオ体操協会のコーディネーター。

リズム体操
松川香代子(74歳、熊本県)

松川香代子

 リズム体操準指導員。サンパウロ州のリベルダーデ文化教育健康協会会員としてブラジルにリズム体操を普及、地域社会の健康向上に貢献した。

ソフトボール
波多野マユミ・カリナ(38歳、3世)

波多野マユミ・カリナ

 サンパウロ州サントアンドレ市生まれ。医科大学でスポーツ医学を専攻。医者となる。波多野家は三代にわたる野球一家で、11歳でサンペルナルド野球クラブに入会、速球投手として活躍。ソフトボールブラジル代表選手となった。

相撲
ダニエル・デ・マセド・ゲデス(44歳)

ダニエル・デ・マセド・ゲデス

 リオ・デ・ジャネイロ市生まれ。リオ・デ・ジャネイロ州に相撲を普及した。10年サンパウロ相撲愛好会で相撲を始める。14年からリオデジャネイロ・チームのコーチ。17年からブラジル大会の行司(審判員)。19年相撲二段。

テニス
安里(あさと)ロドリゴ・ヒロシ(40歳、3世)

安里ロドリゴ・ヒロシ

 サンパウロ市生まれ。大学で体育科、工業デザイン科修了。日本カントリークラブ(NCC)でテニス教室を主宰。NCCテニス強化指導教師。16年NCCテニス強化教室のコーディネーターとして、教師14人、生徒400人を指導。

卓球
森田真澄スエリ(52歳、日系人)

森田真澄スエリ

 理学療法士。サンパウロ州、イタケーラ日系クラブ卓球担当評議員。1983~85年卓球ブラジル代表選手。86年1年間日本で卓球研修。83~2007年イタケーラ日系クラブ卓球指導員。1998年ブラジル代表強化準備委員。2007年から障害児支援協会(AACD)卓球指導員。99年ペルー・パンアメリカン大会で個人、団体、女子ダブルス、混合で優勝。

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