米国市場がネガティブな展開となる中、ブラジル株式市場の指標であるIbovespaは下落し、Lojas Renner(LREN3)の株価がアナリスト予想を下回る四半期決算を発表したことで大幅に下落した。Ibovespaは0.37%下落し、127,128.06ポイントで取引を終えた。日中の高値は127,654ポイント、安値は126,483.02ポイントとなった。週間ベースでは0.85%の下落となった。
金曜日の取引高は208億レアルに達し、ブラジルの証券取引所では株式オプション契約の月次満期日を迎えた。
米国市場では、S&P 500が1.71%下落し、ダウ平均株価は1.69%下落、ナスダック総合指数は2.2%下落した。経済指標が予想を下回り、景気減速の懸念が広がったことが影響した。
中国・武漢ウイルス研究所の研究者は、新型コロナウイルスと同じ受容体を利用して細胞に侵入する新たなコロナウイルスをコウモリから発見したと発表した。このウイルスは人への感染は確認されておらず、研究所内でのみ特定された。
この発表を受け、ワクチンメーカーの株価が上昇した。モデナは6.6%上昇し、ノババックスは7.8%上昇した。ファイザーのパートナーであるビオンテックのADRは5.1%上昇し、ファイザーも2.6%上昇した。
欧州市場では、ドイツの政治的不確実性があるものの、欧州全体の株式市場は上昇し、STOXX 600指数は0.52%上昇の553.85ポイントとなった。医薬品セクターが上昇を牽引し、ノボ・ノルディスクの株価は5.8%上昇した。
原油価格は、リスク回避の動きが強まり下落した。新型コロナウイルスの発見報道に加え、米国の経済指標やドナルド・トランプ元大統領のウクライナおよび貿易関税に関する発言が影響した。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)では、WTI原油4月限が2.87%(2.08ドル)下落し、1バレル70.40ドルで引けた。ICE取引所のブレント原油4月限は2.68%(2.05ドル)下落し、74.43ドルとなった。
ブラジルの金利先物市場では、米国債利回りの低下を受けて金利が下落した。2026年1月満期のDI金利は14.5%、2027年1月満期は14.36%、2029年1月満期は14.27%、2031年1月満期は14.38%となった。
ブラジルの経済指標の発表が乏しい中、投資家の関心は国外市場に向かい、米国の経済指標の低調な結果がドル相場にも影響を与えた。
ドルは対レアルで0.45%上昇し、1ドル=5.7304レアルで取引を終えた。週間ベースでは0.58%の上昇となり、7週連続の下落に終止符を打った。B3では、17時04分時点で最も早期のドル先物契約が0.42%上昇し、5.736レアルで取引されていた。