【20日の市況】Ibovespaは0.75%プラスの122,102.15ポイント=ドルは0.81%安の6.07レアルに

 週末金曜日(Sextou!)は、Ibovespaにとってクリスマスプレゼントのような日となりました。主要指数は2日連続の上昇で、今回は0.75%プラスの122,102.15ポイント(前日比+914.24ポイント)となりました。しかし、年内最後のフル取引週は、2.01%の大幅下落で終わりました。
 この「クリスマスプレゼント」は、ルーラ大統領による発言がもたらしたものです。ルーラ大統領は、次期ブラジル中央銀行(BC)総裁ガブリエル・ガリポロ氏や、計画省のシモーネ・テベチ大臣、財務省のフェルナンド・ハダジ大臣、大統領府のルイ・コスタ長官らとともに撮影した動画をSNSに投稿し、中央銀行の独立性を尊重することや、新たな財政措置を検討していることを明言しました。
 ハダジ財相はこれについて以前から言及していましたが、大統領本人からの発言が求められていました。この発言を受けて、Ibovespaは最高値を更新し、ドル相場も下落基調を強めました。最終的にドルは0.81%安の6.07レアルで終了しました。また、ブラジル中央銀行の新たな市場介入も影響しました。金利先物(DI)も全期間で低下し、15%を上回る期間は1つだけとなりました。

財政パッケージの承認

 ルーラ大統領の「クリスマスプレゼント」的な発言は、連邦政府が送付した財政パッケージの一部である支出削減PEC(憲法改正案)の議会での承認よりも大きな効果をもたらしました。
 副大統領のジェラウド・アルキミン氏は、この承認を「ブラジルの信頼性の再構築」と呼び、ハダジ財相は、政府に政治的調整能力があることの証明だと述べました。しかし、下院議長はこれに同意していません。
 市場は元々この財政パッケージをあまり歓迎していませんでしたが、議会で修正された内容を見てさらに失望しました。「削減」という言葉がキーワードとなりました。それでも、ハダジ財相は承認された内容を擁護し、元の案との影響の差はわずか10億レアルに過ぎないと主張しました。一方、上院議長のロドリゴ・パシェコ氏は、「財政責任への旅の始まりだ」と控えめに述べました。

米国ではインフレデータが市場を後押し

 米国市場からのプレゼントも興味深いものでした。連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策の指標として重視するPCE(個人消費支出)は、11月に市場予想を下回る伸びを記録しました。この結果、主要指数は1%以上の大幅上昇で終了しました。一方、欧州市場は過去3カ月で最悪の週となりました。

Valeと銀行がIbovespaを牽引

 ブラジルでは、Vale(VALE3)が序盤の低調な取引を経て、日中の最高値で1.58%上昇しました。鉄鉱石価格が週間で下落したにもかかわらずです。一方、Petrobras(PETR4)は国際原油価格が上昇する中で0.83%下落しました。
 銀行株が再び市場を支えました。Bradesco(BBDC4)が2.26%上昇して先導し、Itaú Unibanco(ITUB4)も1.16%の上昇を記録しました。金融セクターではB3(B3SA3)が2.91%と特に好調でした。
 クリスマスシーズンに最も恩恵を受ける小売セクターもIbovespaの上昇に寄与しました。Magazine Luiza(MGLU3)は2.38%、Lojas Renner(LREN3)は3.23%、Assaí(ASAI3)は6.07%の上昇を記録しました。
 WEG(WEGE3)はアナリストの楽観的な評価にもかかわらず1.63%下落しました。一方、Eletrobras(ELET3)は1.15%上昇し、配当金の支払いが再びカタリストとなりました。

来週の展望

 このお祭りムードの中でも、来週には取引と重要なデータ発表が控えています。特に12月のIPCA-15(拡大消費者物価指数)や労働市場データが27日(金)に発表されます。クリスマスツリーの下にあるパッケージには、どんな内容が詰まっているのでしょうか?

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