Ibovespaは9日(木)、前日比0.13%高の119,780.56ポイントで取引を終えた。この日は、米国がジミー・カーター元大統領を追悼する祝日で市場が休場となったため、流動性が低下し、狭いレンジでの推移となった。同指数はセッション中、119,501.97ポイントから120,145.30ポイントの範囲で推移した。週間では1.05%の上昇を記録しているが、月間では依然として0.42%の下落を示している。
この日の小幅高は、主にブラジルの大手銀行株の上昇に支えられました。特にINSS(社会保障制度)の受給者向け貸付の金利上限が月1.66%から1.8%に引き上げられる見通しが材料視され、投資家の注目を集めた。また、石油大手ペトロブラスも市場を支えた。
主な動き:金融株とペトロブラスが牽引
金融セクターでは、Banco do Brasil(+0.46%)、Itaú(+0.26%)、Bradesco ON(+0.19%)、BTG Pactual(+2.44%)が上昇し、指数を押し上げた。ペトロブラスの株価もまちまちでしたが、ON(普通株)が0.02%下落した一方、PN(優先株)は0.44%上昇した。
一方、指数構成銘柄で最大の比重を占める鉄鉱石大手Vale(-0.62%)は、中国の需要減速への懸念が続く中、株価が下落し、指数全体の上昇を抑制した。
上昇率と下落率のトップ銘柄
この日の上昇率トップは、Minerva(+5.79%)、BTG Pactual(+2.44%)、Carrefour(+2.41%)だった。一方、下落率トップはCSN(-3.99%)、Hapvida(-3.83%)、Braskem(-3.08%)だった。
取引低調な中、注目の動き
アメリカ市場の休場が影響し、ブラジル市場全体は低調な動きに終始した。ドルは1.11%下落し、1ドル=6.04レアルとなった。金利先物市場(DI)は全期間で下落し、市場全体としてはポジティブなセッションとなったと言える。
この日は連邦政府と議会間の政策メッセージが注目された。フェルナンド・アダジ財務相は、海上風力発電の規制に関する法案で挿入された「不要な付帯条項」(いわゆるジャブチ)への大統領拒否権行使を支持する方針を示した。
また、副大統領のジェラルド・アルキミン氏は、財政規律の順守を強調しながらも、金利の高さへの懸念を示した。さらに、議員の予算配分権限に関する「歪み」の是正を提案した。
グローバルな動きと今後の展望
アメリカ市場が休場する中、欧州株式市場は上昇した。また、カナダではアメリカ産オレンジジュースなどに対する関税を検討する動きが見られた。
ブラジル国内では、Vale(-0.62%)が8営業日連続で下落しており、同銘柄の買い場を模索する動きもみられる。一方、鉄鋼セクター全体が下落傾向にあり、CSN(-3.99%)、Usiminas(-1.84%)、Gerdau(-2.84%)がそれぞれ値を下げた。
また、航空業界ではGol(+9.03%)とAzul(+0.95%)の合併協議が進展しているとの報道が注目を集めた。
明日は2025年最初の重要指標であるアメリカの雇用統計(Payroll)が発表される予定であり、金融政策の方向性を占う鍵となる。