ベネズエラ=世論調査では野党圧勝=怪しい公正な選挙実施=挑発続けるマドゥーロ
28日に大統領選を迎えるベネズエラでは、25日に選挙キャンペーンが終了。2013年から政権を掌握しているニコラス・マドゥーロ大統領と対抗のエジムンド・ゴンザレス氏が各々、首都カラカスで最後のアピールを行った。かねてから公正な選挙が行われるかが注目され、マドゥーロ氏自身が「負けたら血の海」と脅迫を行っている中、投票日の動向や投票結果が注目される。25日付G1サイト(1)などが報じている。
選挙キャンペーンは前日の24日から最後の高まりを見せていた。それは、24日がベネズエラ独立の父とされる革命家シモン・ボリバルにちなんだ祝日だったためだ。ボリバルは、マドゥーロ氏の前任者のウゴ・チャベス氏の頃から与党・統一社会党(PSUV)のシンボル的存在だ。
マドゥーロ氏はその祝日に、カラカス市内でも有名な貧困地帯のペタレ地区でキャンペーンを行った。貧困層はチャベス氏の時代からPSUVの支持基盤で、ペタレ地区は犯罪多発地帯としても知られているところだ。
マドゥーロ氏は10代の若者にも親しみを持たせるため、自分を「ニコ」と呼び、「ニコは再び、君たちと共にある」と訴えて、若年層に投票を呼びかけた。
マドゥーロ氏の支援隊は25日も、カラカス市内の様々な場所でベネズエラ国旗とシモン・ボリバルの肖像を掲げながら行進を行い、最後のアピールを行った。マドゥーロ氏自身はこの日、同国第2の都市マラカイボでキャンペーンを行い、「あんな弱い操り人形を大統領として見たいと思うか」という表現で対抗馬のエジムンド・ゴンザレスを挑発した。(2)
これは、エジムンド氏が、当初野党リーダーとして大統領選に臨むと思われていたコリーナ・マチャド氏が選挙委員会から失格との判断を受けた後、代理で候補になったことを皮肉ったものだ。
他方、エジムンド氏は25日、マチャド氏を伴って、カラカスの商業地区ラス・メルセデスで、キャンペーンを行った。ここで2人は「チャベス氏の時代から25年間続いてきたサイクルを今回で終わらせる」と宣言。変化と自由を強調し、今こそがベネズエラの歴史において市民活動が最大級の規模に達するべき時と力説。改めて団結の必要を訴えかけた。(3)
最後に発表された世論調査の結果はこの選挙前に判明している。ORCコンスルトーレスという団体が行った調査によると、59・68%がエジムンド氏を支持。マドゥーロ氏の支持率は14・64%しかない。このような結果が出たのはこの調査だけではなく、最近行われた他の団体の調査でも同じような結果が出ている。
だが、今回の選挙では、当初EUが選挙監視団派遣を申し入れていたがベネズエラが断り、残るブラジル選挙高裁の監視団は辞退した。透明性のある公正な選挙が行われるかどうかは未知数だ。(4)
それでも、ルーラ大統領は26日にセルソ・アモリン大統領付外交問題特別顧問を同国に派遣し、選挙当日前後の選挙情勢を見守らせることになっている。
