聖南西デイキャンプ=学校の垣根を超えて友情育む=日本語で体育競技に熱中する一日

デイキャンプを終え、笑顔が溢れる集合写真

 「キャッキャッ」「うわー!」――子どもたちの元気な声が体育館やグラウンドなどに響き渡った。聖南西教育研究会(渡辺久会長)主催の「デイキャンプ」が4月20日、サンパウロ州ピラール・ド・スール市の同日本文化体育協会で行われ、セルラーを持たずに日本語を中心にした一日を過ごしながら学校の垣根を超えた交流が繰り広げられた。レジストロ日本語学校、ピエダーデ日本語学校、ウセンス日本文化センター、ピラール・ド・スール日本語学校、コロニア・ピニャール日本語モデル校、イビウーナ日本語学校の9~12歳の生徒約60人が参加した。

 デイキャンプは午前9時半に始まり、会館での開会式が終わると、子どもたちは大はしゃぎで体育館へ向かい、準備体操を行った。体育館では子供同士ペアになって手をつなぐ「手つなぎペア増え鬼」や、風船を走者同士の間に挟んで行う「風船はさみリレー」、「背中合わせリレー」などを行った。
 競技を通じて仲を深める子供たちだったが、夢中になるあまり、感情的になりすぎてしまう子もおり、教師らはレクレーションを通じて、協力して活動に取り組むことの大事さなどを子供たちに伝えた。
 学校対抗の競技は、みな勝ちに拘って白熱するが、リレーなどで最後のチームがゴールする時にはチームの垣根を超えて激励の応援をすることを忘れない光景が見られた。最下位でのゴールになっても、チーム内で声をかけあい、競技を楽しむ姿がみられた。
 予定の競技も無事終わり、残すは閉会式のみとなったころ、子どもたちは誰からの指示も受けずに、綺麗に整列して閉会式に臨むほど団体での行動が身についていた。閉会挨拶に立った聖南西教育研究会の金城亜樹副会長はこうした子どもたちの成長を「すごかったところ」として喜び、子供たちに伝えた。
 子どもたちが学校の垣根を超えて良い雰囲気を作り上げている理由は、教師たちが率先してデイキャンプを楽しみ、他校の教師と仲良く交流している姿を見ているからのようだ。聖南西地区では研究会などで集まる機会が多い。「子は親の背中を見て育つ」と言うが、教師たちの背中が子どもたちに、良い影響を与えていることは間違いないようだ。

サビアのひとり言

 聖南西教育研究会の「デイキャンプ」は、まるで日本の小学校で行われる運動会のようだった。だが、日本とは違い、手をつなぐなど生徒同士が触れ合う競技が多いことに気づいた。日本だと男女で手をつなぐことに抵抗のある子も多いだろう。ブラジルでは日頃の挨拶などで互いに触れる機会も多く、子供たちも自然にこなしていく。それでも照れている子もいて微笑ましかった。渡辺久会長に、手をつなぐ競技が多い理由を尋ねると「だってドキドキしたいじゃん?」と楽しそうに笑っていた。
     ◎
 デイキャンプに参加した子どもたちは、伯国育ちだけあって、自分の意見をしっかりと述べる。それでいて、予定や行動に対するメリハリを大事にする日本的な思考も持っているのが印象的だった。様々な文化の長所を積極的に取り入れ、唯一無二の人材として、社会に羽ばたいてほしいと思った。

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