ブラジル日本交流協会=1年間の研修成果を発表=田中大和さん、ヤマト商事で

研修成果の発表を行う田中大和さん

 ブラジル日本交流協会(神戸保会長)は3日、「23年度研修生帰国報告会」をサンパウロ市のアパート内サロンで開催した。報告会では昨年4月から日系輸入商社「ヤマト商事」で約1年間の研修を行った田中大和さん(鹿児島県、24歳)が研修成果の発表を行った。
 報告会には同協会OBや研修関係者約30人が出席。オンライン中継も行われ、日本などから20人以上が視聴参加した。
 田中さんは、1年を通して商品配送業務や系列レストランの「エスパッソ和」、「ラーメン和」で店頭業務の研修体験を行った。
 田中さんは研修生活を振り返り、「最後の最後まで人との繋がりが楽しく、またその一方で人との繋がりがもつ難しさを学びました。毎日充実した生活を送ることができたのは、ポルトガル語も十分に話せない自分を周りの方が支えてくれたおかげです。これからは自分が後進を支え、日本・ブラジル両国に貢献していきたいです」と語った。
 ヤマト商事の本田総一郎取締役社長は、「田中さんはその人柄の良さから、色々な人たちと繋がりを作り、充実した1年を過ごしていました。研修引受先としても安堵しています。田中さんから学ばせてもらったことも多くありました。これからもその人柄をもって頑張ってほしいです」と述べた。
 田中さんの発表後、参加者によるグループディスカッションや送別昼食会が行われた。
 報告会後、神戸会長は「多くの人の協力のおかげで研修事業を続けられています。今後も田中くんのような日本とブラジルの架け橋となる人を輩出していきたいので、ぜひ皆さんご協力をお願いします」と呼びかけた。
 同協会はブラジルの非営利団体で、日本の青少年を対象に、ブラジルの企業や団体での1年間の研修体験プログラムを提供している。これまで800人以上が研修を行った。

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