妊婦に胎児の心音聴取を義務付け=中絶反対派立法に最高裁停止請求

マリア・ダ・ペーニャ法制定14周年を記念した啓発活動の様子、マナウス(Foto: Fotos Publicas)
マリア・ダ・ペーニャ法制定14周年を記念した啓発活動の様子、マナウス(Foto: Fotos Publicas)

 ゴイアス州政府が昨年可決した、合法的な妊娠中絶を行う前に胎児の心音を妊婦に聞かせることを義務付ける法律に対し、最高裁が差し止めを求めた。これは、同法律が憲法と人間の尊厳の原則に違反し、健康に対する権利を制限しているとして、ブラジル女性法律家協会(ABMCJ)が裁判所に違憲直接訴訟(ADI)を起こしたことによる。31日付フォーリャ紙(1)が報じている。
 この問題となっている法令22537/24号は、「中絶反対の意識を高める」目的でフレッジ・ロドリゲス元同州下議によって作成され、1月11日にロナウド・カイアード州知事によって承認された。同文書では、母親に超音波スキャンを通じて胎児の心音を聞かせることを義務付けると同時に、8月8日を「妊娠中絶に反対する意識を高めるための州民の日」と定めている。
 この訴訟では「同法律は〝胎児〟を擁護するという善意を装っているが、実際は女性に対する攻撃として機能している」と強調し、州や市町村が連邦法で保障された医療へのアクセスを制限する法律を可決することはできないと主張されている。
 この法律は、一議員が持つ個人的な価値観を社会全体に押し付けるものであり、人間の尊厳の原則に反するとABMCJは主張。「この法律は、合法的で安全な中絶の権利を行使しようとする女性に対する残酷な行為を助長し、女性の脆弱性を極度に増大させるものであり、違憲である。もし国家が法律で中絶の権利を認めるのであれば、イデオロギー的な反中絶活動を行うことは許されない」と弁護団は声明で述べた。
 ブラジルでは、母体の生命に危険がある場合や強姦による妊娠、胎児の無脳症の場合に中絶が認められている。

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