食品、留学、観光などをPR=日本祭り、日本政府がブース出展

農林水産省とJETROのブース開会式で行われた鏡割りに参加した川上氏、白石シェフ、市川会長、河田理事と桑名総領事(左から)

 【既報関連】ブラジル日本都道府県人会連合会(県連)が7~9日にサンパウロ市で開催した「第23回日本祭り」には、農林水産省やJETROなど日本政府関連団体も出展。政府関連団体の出展は8年前から実施され、今回も好評を博していた。

 農林水産省とJETROは3日間にわたって、日本料理シェフやデジタルインフルエンサーらを招いての日本食に関するポルトガル語講演を行った。
 8日に行われた開会式には、農林水産省輸出・国際局国際地域課新興地域グループ国際調整官の川上秀雄氏、河田美緒JETRO理事が来伯参加。挨拶に立った河田理事は、近年日本酒と和牛の海外輸出が増加傾向にあることに触れ、「海外消費者の認知向上が輸出量の増加に繋がっている。日本祭りは業界人のみならず、消費者の方たちに直接、日本産品の特徴を知ってもらう良い機会。サンパウロのみならずブラジル全体へのアピールに繋がれば」と語った。
 文部科学省は、日本留学海外拠点連携推進事業「Study in Japan」のブースを出展。同志社大学、京都大学、西日本工業大学、立命館大学、信州大学、東京外国語大学、筑波大学、横浜国立大学の8校が参加し、留学制度案内を行った。
 筑波大学国際局国際室主幹の渡邉一義氏は「ブラジルには日本に関心を持つ人がとても多く居り、留学を将来の選択肢として考えている人も相当数いる。ブース来場者からは、留学費用や希望学科の有無の確認など具体的な質問が多く寄せられ、今回のブース出展では、日本留学に対するブラジルの人々の期待の強さを実感しました」と述べた。

案内役の女性キャラクター「カピちゃん」

 同ブースでは、今回初めての取り組みとして、モニターに表示された案内役の女性キャラクター「カピちゃん」も来場者の質問に答えた。カプチャの操作を担当した学生ボランティアのブルーナ・ナバローネさんは「博士号課程学生のブルーナという堅苦しい肩書の人が説明をするよりも、可愛いらしいアバターのカプチャが話すことによって、来場者も気楽に質問が出来、良い活動が出来たのではと思います」と話した。

JICAブースでの習字ワークショップの様子

 国際協力機構(JICA)は、折り紙や習字のワークショップを始め、JICA研修制度で日本で学んだ知識をブラジルで活用している事例の紹介や、JICAの研修制度、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み紹介を行った。
 在サンパウロ日本国総領事館は風呂敷のワークショップを実施した。また、今年の日本祭りテーマである「もったいない」に合わせ、日本政府が推進する「ジャパンSDGsアワード」の事業紹介を行った。

JNTO山田ニューヨーク事務局長

 日本政府環境局(JNTO)ブースでは、日本の観光情報を発信。来伯参加したニューヨーク事務局の山田道昭局長は「日本観光というと、東京や京都などがイメージされやすいですが、それ以外にも多くの魅力ある観光地があります。日本祭りではぜひそのことを伝えたいです」と語った。

最新記事