ルーラ大統領が日本に出発=G7首脳会議にゲスト参加

専用機に乗り込むルーラ大統領夫妻(Ricardo Stuckert/PR)
専用機に乗り込むルーラ大統領夫妻(Ricardo Stuckert/PR)

 ルーラ大統領夫妻が17日、G7首脳会議にゲスト参加するため、広島に出発したと同日付アジェンシア・ブラジル(1)(2)が報じた。
 ルーラ氏がG7首脳会議に出席するのは7回目だ。過去6回は2003~09年の第1~第2期政権でのことで、それ以降、ブラジル大統領がG7首脳会議に出席する機会は途絶えていた。ブラジルは先日のG7財相・中銀総裁会議にもハダジ財相がゲスト参加した。財相参加は初めてで、国際舞台でのブラジルの存在感が再び増している。
 G7首脳会議で取り上げられる主な議題は食糧の安全保障、インフレと発展途上国が抱える多額の債務がもたらす諸問題、気候変動との闘い、世界保健システムの強化、ウクライナ戦争などだ。
 ルーラ氏にとって特に気がかりなのは中立国によるウクライナ戦争終結に向けたグループの形成で、首脳会議の統括宣言の中にブラジルの構想が反映されることを願っている。ルーラ氏はウクライナ戦争の行方は食糧の安全保障にも影響するため、最初にウクライナ戦争について言及する必要があると考えている。
 持続可能な開発と発展途上国の経済状況もルーラ氏が重点を置いている議題だ。ハダジ財相は先週、アルゼンチンの経済危機はG7首脳会議でルーラ氏が提起する問題の一つとなるとの見解を表明している。アマゾン問題もブラジルが掲げる重要なテーマの一つだ。
 ルーラ氏は広島で三つの会議に参加し、岸田首相やインドのナレンドラ・モジ首相、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領との会談も行う予定だ。

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