新型コロナ=リオ州の感染者が激的増加=入院88人、第4波より穏やか=予防接種やマスク着用推奨

新型コロナウイルス(NIAID)
新型コロナウイルス(NIAID)

 【既報関連】新型コロナのオミクロン株がより変異したBQ1型株の市中感染が確認されたリオ市の保健局が11日、感染者や入院患者が急増していると発表したと同日付現地サイトが報じた。
 11日の会見によると、感染者増はここ2週間が顕著で、9~10日は286カ所の保健所での検査が1日1万件を超え、感染確認は連日約2千人に達した。7~10日の入院者は28人が88人に増え、検査の陽性率も10月第2週の6%が29%に増えている。
 現在の状況はオミクロン株による第3、第4波より穏やかだが、市内の医療機関に警告を発し、第3波ピーク時の1月のような検査所増設などが必要かを検討中だ。1月は週間検査数が33万件を超え、感染者の7日間平均も2万人超だった。
 また、気管支系疾患の症状が出た時は検査を受ける事や、同種の症状や基礎疾患のある人、予防接種や補強接種未完了者はマスクを使う事を勧めている。
 感染者増加はリオ州全体で起きており、州全体の8~10日の感染者は3590人、2079人、4575人と急増。10月30~11月5日の計4368人と比べると激増中だ。これを受け、同州の主要大学は、閉鎖空間でのマスク着用や補強接種を含む予防接種日程順守、風邪様の症状がある時は休む、手指消毒などの対策を義務化または要請し始めた。
 また、ニテロイ市は8日、2度目の補強接種から10カ月以上経つ人に3度目の補強接種を行うと発表。リオ市も9日、80歳以上への3度目の補強接種の実施を決めた。
 他方、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)は10日、アマゾナス州、リオ州、サンパウロ州、リオ・グランデ・ド・スル州では新型コロナ感染者が増加傾向にあると発表。この4州ではBQ1型株の感染者や入院者増が確認されているが、感染者増の原因はBQ1型株だけではない。アマゾナス州で10月21日までに採取した検体の94%はBA5.3.1型株で、BQ1型株検出は1件のみだし、選挙に伴う人出増などの影響も考えられる。
 8~10日の全国の新規感染者は1万2661人、9406人、1万2017人で、7日間平均も3千人台から6181人に上昇中だ。専門家は3度目の補強接種よりも2度目の補強接種までを徹底する事や、マスク着用、手指消毒の継続を勧めている。

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