《ブラジル》確定申告者数予想超える=期日までに3632万人余

携帯電話での確定申告用の画面(Marcello Casal Jr./Agencia Brasil)

 国税庁が1日、5月31日までに3632万2912人分の確定申告を受け取ったと発表したと同日付現地サイトが報じた。
 2021年中の所得に関する自然人の確定申告は5月31日が最終期日で、当初の予想では昨年並みの3410万人が申告を行うとみられていた。
 だが、実際には昨年の申告者数を215万4千人(6・3%)上回る3632万人余が申告を行い、申告者数の新記録を更新した。
 最終日はいつもアクセス数が急増し、時間内に申告できない人が出る。国税庁は、期限に間に合わなかった人も、なるべく早く確定申告を行うよう求めている。
 確定申告が大幅に遅れた場合は、納税番号がブロックされ、大衆薬局で医薬品を受け取れないといった問題も起こり得るからだ。
 申告期限に間に合わなかった人は1日から申告が可能。だがこの場合、最低165・74レアル、最大で納税額の20%の罰金を払う必要がある。
 また、確定申告の期限内に申告したが書類の不備があった人や、修正が必要となった人も、1日から書類の送付や修正が可能だ。この場合、罰金は科せられない。
 確定申告者数の増加は、所得税の課税基準が改定されていないため、以前なら免税の対象だったのに、インフレ調整後の給与だと課税対象となるという人達が相当数いた事などを想像させる。ボルソナロ大統領は所得税の課税率や課税対象額の見直しを約束していたが、公約をはたせないまま任期を終える事になる。
 なお、5月31日には所得税の過払い者への返還第1陣も行われた。今回の払い戻し対象者は338万3969人、払い戻し総額は63億レアルだった。

最新記事