《サンパウロ州》学校の仮装行列でKKK装束?!=問題の歴史教員は即時停職

事件を報じるグローボTV局のツイッター(twitter)

 21日、公立校の教員が米国の人種差別団体、「クー・クラックス・クラン(KKK)」と同じ衣装で中庭を歩く姿を映した動画がネット上で拡散され、物議を醸した。21~23日付現地紙、サイトが報じている。
 動画には、米国で黒人差別がひどかった時代に黒人をリンチしたことで知られ、反共産主義、反ユダヤ人主義など、極度の白人優越主義で悪名高いKKKのトレードマークである、顔を隠し頭部の尖った白装束の衣装を着た男性が中庭を歩く映像が収められていた。この映像はブラジル国内のみならず、英語でのツイートなどで拡散されたため、国際的にも知られるようになった。

 この動画は、12月8日に大サンパウロ都市圏ABC地区のサントアンドレにある州立校「アマラル・ヴァギネル」で撮影されたものだ。同校ではこの日、3年生の生徒たちによる仮装行列が行われており、装束を着ていたのは同校の歴史教師だった。
 動画は同校の他の教員が録画したもので、生徒たちはこの教員を会場から追い出し、学校の管理職のもとに連れて行った。この行為は問題視され、州教育局にも報告された。
 教員はすでに停職処分を受けている。同校は「このような教育を行うことは当校では断じて許されていない」との見解を述べている。
 サンパウロ州教育局も同件について、「事実関係を調査中で、結果が出るまで、当該教員を即時停職処分とした」と発表している。

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