在外投票開始、13日まで=第27回参議院議員通常選挙=「どこにいても日本のこと心配」

赤嶺園子さん
赤嶺園子さん

 日本国内に先駆けて、第27回参議院議員通常選挙に伴う在外投票が4日(金)午前9時半から世界中の在外公館で始まった。在サンパウロ総領事館では移転したばかりの新しい事務所(Avenida Paulista, 2300 22°andar Vista – São Paulo、地下鉄コンソラソン駅から徒歩約1分、パウリスタ駅から徒歩約2分)で実施され、「初めてこのビルに入ったのでちょっと戸惑った。」との声も。一番のりした赤嶺園子さん(84歳、沖縄県出身)ら4人に今回の選挙に懸ける思いを聞いてみた。
 1番の番号札をつけた赤嶺さんは姿勢をただし、「どこに住んでいても日本のことは心配。在外でもこのように投票できるのは、日本人としてとても嬉しい。日本の政治にはよくなって欲しいので、投票は欠かさない。特に日本の物価高騰を何とかしてほしい」と拝むように手を合わせた。
 投票に必要な在外選挙人証の裏面には、参加した選挙の判子が押されるが、欄が21個しかない。在外投票は今回22回目なので、赤嶺さんはすでに2枚目で、裏面が真っ白な在外選挙人証を持って今回望んだ。筋金入りの在外投票者だ。

斉藤明子さんと紙谷公代さん
斉藤明子さんと紙谷公代さん

 サンパウロ市南部サウデ区から二人組で投票に来た紙谷公代さん(80歳、千葉県)と斉藤明子さん(82歳、愛知県)は共に公明党に一票を入れたという。紙谷さんは「私たちの党は公明党。NHKを毎日見ているが、だんだん弱くなっているようで心配になって投票にきた。このままだと日本がダメになっちゃう気がする。たとえわずかでも力になるかと思って1票を入れにきた」と力を込めた。
 一方、根塚弘さん(82歳、富山県)は自民党を応援する。「富山県は保守王国で、自民党が多い。日本から離れていても、常に心配している。せっかく投票権を持っているのだから、たとえ1票だけでも手伝わなければと思ってやってきた。だけど立候補している人は、知らない人ばかり」と苦笑いした。
 在外投票は13日(木)まで各在外交公館で実施される。投票時間は9時半から17時まで。在サンパウロ総領事館では新事務所の22階で実施している。
 投票に必要なものは在外選挙人証、パスポート(日本国旅券)等の写真付き身分証明書の原本。在外選挙人証を持っている人は「在外公館等投票」「郵便等投票」「日本国内における投票」のうちいずれかを選択して投票すること。
 詳しくは同総領事館サイト(https://www.sp.br.emb-japan.go.jp/files/100865588.pdf)で確認を。

投票会場の様子
投票会場の様子

 

 

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