サントス商業協会=コーヒー鑑定士の養成講座=日本人対象、受講生募集中

授業を行う講師のペドロ・パスコアルさん

 サントス商業協会主催による「コーヒー鑑定士養成講座」が、6月16日から27日まで開催される。1988年に開講して以来、多くの日本人受講者を迎えてきた歴史ある本講座は、コーヒー業界でのキャリアアップを目指す者や、コーヒーの深い知識と実践的な技術を身につけたい者に対し、専門的に学べる機会を提供している。
 講座はサントス商業協会(R. Quinze de Novembro, 137 – Centro, Santos)で行われ、今年はコーヒー収穫期が早まったため、例年の7月ではなく6月の開催となる。開講初日の16日を皮切りに、17日と18日にはサンパウロ州モジアーナ線に位置するアウチノーポリスの2カ所の農園を訪問し、泊まりがけで現地の栽培や収穫の工程を学ぶ。
 Qグレーダー/コーヒー鑑定士および講座講師のペドロ・パスコアル氏は「ブラジル最大のコーヒー輸出港であるサントスで、実践的な学びを得る貴重な機会をぜひ活用してほしい」と呼びかけている。
 本講座はオンラインと実地の2部構成で、合計40時間のカリキュラムとなっている。オンライン学習は20時間、自宅等で自分のペースで進めることができる。オンラインモジュールの70%以上を修了していれば、実地講習にも同時参加が可能である。実地は平日の10日間、毎日17時から19時まで実施され、焙煎、カッピング(官能評価)、豆の選別と等級分類など、実務に直結する内容が中心となる。
 授業は日本語の同時通訳付きで進行され、日本語テキストも配布されるため、語学に不安のある受講者にも対応している。コーヒーに関する幅広い知識と技術を、理論と実地の両面からバランスよく学べる内容となっている。

 受講対象は18歳以上で高校卒業程度の学歴を有する者。加えて、新型コロナウイルスのワクチン接種証明書および味覚に影響を及ぼす可能性があるため、歯科による口腔の健康証明書が必要である。学生、社会人問わず、コーヒーの品質管理や輸出入、焙煎、提供に関心のある者の参加を歓迎している。修了者には、修了証明書およびコーヒー鑑定士資格証が授与され、国際的にも通用する鑑定スキルの習得や、生産者・輸出業者とのネットワーク構築など、今後の活動において大きなアドバンテージにつながる。
 受講料は1100米ドル。ブラジル日報を見たと申し出た場合、受講料が5%割引となる。応募締切は6月1日。申し込みには氏名、パスポート(顔写真ページ)、Eメールが必要となる。問い合わせおよび申し込みは、講師のペドロ・パスコアル氏のWhatsApp(13・99635・2723)まで(英語可)。

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