《ブラジル》来年度予算案=大衆薬局の予算を大幅削減=選挙睨み大統領が見直し命ず=現政権への批判高まる?

大衆薬局(Divulgacao)

 13日付エスタード紙電子版が来年度予算案では大衆薬局(ファルマーシア・ポプラール)向け予算が60%削減されていると報じた後、批判の声が高まり、選挙の行方を案じたボルソナロ大統領が経済省と保健省に削減見直しを命じたと13、14日付現地紙、サイトが報じた。
 大衆薬局は継続治療が必要な病気の治療薬などを無料か9割引で購入できるシステムで、2100万人以上が利用している。
 だが、22年度予算が20・4億レアルに削減された上、来年度は8・04億レアルに減るという。無料なのは喘息や高血圧、糖尿病の薬、9割引で購入できるのは鼻炎、パーキンソン病、緑内障、コレステロールの治療薬、避妊薬、成人用オムツだ。
 大衆薬局への予算が減れば統一医療保健システム(SUS)の負担が増す上、必要な薬が受け取れなくなった人や購買力が落ちて薬まで買えない人達が治療を中断してしまう危険性も高まる。
 大衆薬局への予算削減は報道直後から医療現場や国民の心配の種となっていた上、大統領選の候補者達の選挙放送(宣伝)でルーラ氏がコロナ禍対策を取り上げ、現政権の公共サービスはひどいと批判。
 これらの動きを見た選挙参謀がボルソナロ大統領に選挙キャンペーンにも悪影響を及ぼすと進言したため、ボルソナロ氏が14日朝、ゲデス経済相とケイロガ保健相に大衆薬局関連の予算削減の見直しを命じた。
 経済省や保健省は歳出上限法に従えば削減もやむなしとして来たが、予算案審議の際の報告官の裁量で動かせる秘密予算は増額しており、汚職への疑惑や国民の痛みを理解していないとの批判はより強まる可能性がある。

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