《ブラジル》ペルナンブコ州=最後の不明者の遺体を回収=週末も暴風雨の可能性あり

 【既報関連】5月23日からの雨で死者や不明者が出ていたペルナンブコ州レシフェ大都市圏では、3日までに全ての行方不明者の遺体が回収され、捜索活動が打ち切られた。天気予報では、北東部は週末も強い雨や風に見舞われる可能性がある事や、南部や南東部では寒さに注意する必要がある事を伝えていると3日付現地サイトが報じた。
 レシフェ大都市圏での捜索活動は、3日朝、最後の行方不明者の遺体が発見、回収された事で終わりを遂げた。最後に発見されたのは、5月28日に起きた土砂崩れで生き埋めになったマルシア・ジョゼファ・ド・ナシメントさん(43)。午前10時頃に発見された遺体は速やかに法医学研究所に運ばれ、遺族達によって身元が確認されたという。
 これにより同州での水害の死者は128人となり、同州では史上2番目に死者が多い自然災害となった。死者の大半は土砂災害によるものだが、濁流にのまれて水死した人も出た。
 2日も濁流に流されそうになった人を綱を使って数人がかりで救おうとする動画が流れるなど、強い雨の影響が残っており、避難所に身を寄せている人の数は9千人を超えたままだ。
 3日現在では34市が非常事態下に置かれており、広い範囲で強い雨を記録したが、同日夕方の報告では新たな負傷者や死者は出ていないという。
 北東部での週末は3日から始まった悪天候が続き、雷を伴う雨が降る見込みだ。ペルナンブコ州では雨脚がやや緩むと見られているが、セルジッペやピアウイ、セアラーなどでは強い雨や風に見舞われるところも出ると見られている。
 雨は南部でも降る見込みで、パラナ州ではやや強い雨となると見られている。サンパウロ州でも弱い雨が予想されている。ただ、南部から南東部は週末にかけて気温が低下する可能性があり、昼間も気温が余り上がらないため、寒さ対策が必要だ。

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