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ブラジルがJICA北岡理事長に勲章=駐日ブラジル大使館で伝達式

伝達式の様子(駐日ブラジル大使館facebookより)
伝達式の様子(駐日ブラジル大使館facebookより)

 ブラジル政府は国際協力機構(JICA)北岡伸一理事長(当時)へ「オルデン・ド・クルゼイロ・ド・スル勲章コメンダドール位」(南十字星国家勲章コメンダドール位)を授与することを決定し、東京の駐日ブラジル大使館で3月7日に伝達式を行った。
 北岡理事長は挨拶でブラジル政府や来賓者に感謝を述べ「ブラジルはJICA理事長となる前から交流のある大変思い入れある国。今回の叙勲はJICAのこれまでの取り組みと、今後の更なる協力への期待も込められていると認識しております」と語った。
 伝達式には関係者ら約50人が参加した。

 

日系人初外交官フジタ氏を顕彰=館内記念スペース除幕式

序幕式の様子(駐日ブラジル大使館facebookより)
序幕式の様子(駐日ブラジル大使館facebookより)

 伝達式にあわせ、駐日ブラジル大使館は、ブラジルで日系人で初めて外交官となり、日伯両国の関係深化に貢献した故エジムンド・ススム・フジタ氏を顕彰する館内展示室「エジムンド・ススム・フジタ記念スペース」の除幕式を行った。
 除幕式にはフジタ氏の妻マリア・リガヤ・フジタ夫人や、フジタ氏と親交の深かった二宮正人氏(国外就労者情報援護センター(CIATE)理事長、サンパウロ大学法学部教授)が参加した。

 

 

日伯関係に尽くした3人=北岡、フジタ、二宮氏の49年

オンライン取材に応じる門屋篤憲JICAブラジル事務所次長(当時)と二宮氏(左から)
オンライン取材に応じる門屋篤憲JICAブラジル事務所次長(当時)と二宮氏(左から)

 伝達式と除幕式の様子を知るため、JICAを通じて、二宮氏に取材をすると、49年に亘る北岡理事長とフジタ氏との関係について話しを聞くことが出来た。
 「3月7日はちょうどフジタさんの誕生日。彼が生きていたら72歳でした。除幕式は心のこもったものでしたよ」。
 二宮氏が北岡理事長とフジタ氏に出会ったのは49年前の1973年。東京大学留学時に留学仲間にフジタ氏がおり、東京大学院生だった北岡理事長が日本語指導役として2人を迎えた。3人は留学期間を通じ親交を深めた。
 3氏はその後それぞれに日伯関係の発展に努め、2019年にはJICA内に日本の近代化や第二次世界大戦後の復興、途上国に対する開発協力の経験を学ぶ日本開発研究プログラム「フジタ・ニノミヤチェア」が立ち上げられ、サンパウロ大学で実施された。
 北岡理事長は同プログラムに2氏の名前を冠した理由について「両氏の想いを引き継ぐ人材を育成することが今後の日伯関係の深化のためにも不可欠だと考えました」と語っている。
 同プログラムをモデルとする「JICAチェア(JICA日本研究講座設立支援事業)」は約50カ国の有力大学でも行われている。
 伝達式では日本ブラジル国交120周年に合わせ発刊した『ブラジルと日本の国交一二〇周年―未来に向けた基礎の構築』が北岡理事長に贈呈されたが、その翻訳は二宮氏が手掛けたものだ。

 

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