日本語能力試験を3450人が受験=6~7割を非日系勢が占める

 国際交流基金からの委託を受け、ブラジル日本語センター(日下野良武会長)が実施した日本語能力試験が昨年12月5日、ブラジル各地9カ所(サンパウロ市、ロンドリーナ、ポルト・アレグレ、リオ、ブラジリア、サルバドール、ベレン、マナウス、クリチバ)で同時に行われた。
 今年は受験者3450人のうち、6~7割を非日系受験者が占めたという。1級に246人、2級に369人、3級に587人、4級に865人、5級に1383人が挑戦した。例年は4千人程度が受験するところ、コロナ禍の影響で受験者は少な目だったという。
 サンパウロ市はリベルダーデ区の私立大学FMUが試験会場となり、10代後半から30代までの1873人が受験。主な内訳は1級に143人、2級に205、3級に321人、4級に475人、5級に729人。
 ほとんどの日本語学校では、この一年間オンライン授業が続いた。2学期になり、少しずつ対面授業も始まっていった。
 非日系人が過半数を超えた背景として、コロナ禍の影響もあるとみられている。今回はワクチン未接種の日系小学生の受験生が少なかった一方、非日系人はワクチン接種年齢の青年や成人が多いため過半数を超えたのではとみている。
 とはいえ、以前から日本のマンガやアニメ等をきっかけに日本語を学ぶ非日系人が増える傾向が強まっていた。同センターによれば2019年を境に非日系人の方が多くなったという。今回は特にサルバドール、ポルト・アレグレ、リオ会場では大半が非日系人だったとのこと。
 他の8都市の実施には汎アマゾニア日伯協会、バイア日伯文化連合会、ブラジリア日本語普及協会、リオ州日伯文化体育連盟、パラナ日伯文化連合会、クリチーバ文化援護協会、ポルト・アレグレ日本文化協会が協力した。結果は3月頃発表される。

 

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