【31日の市況】イボベスパ指数は火曜日に1%上昇、月足では米中の助けで3.37%上昇、ドルは月間で約4%下落

 米国のインフレ率が低下し、国債への圧力が弱まったこと、中国のコモディティに対する楽観的な見方が注目される中、Ibovespaは火曜日(31)1.03%上昇した。2023年の最初の月は3.37%上昇し、113,430ポイントで終えた。全般的に、ブラジル証券取引所の主要株価指数は外国市場の楽観的な動きに追随した。
 ニューヨークでは、ダウ平均が1.09%、S&P500が1.46%、NASDAQが1.67%それぞれ上昇した。1月の3つのベンチマークの高値は、順に2.81%、6.17%、10.68%であった。
 1月は、外国市場とローカル市場を分けて考えるのがいいようだ。次の2点が非常に重要だといえる。一つは、中国が経済開放と人の移動の再開を表明したことだ。2点目は、米国のインフレデータが引き続き鈍化していることから、FRBは明日の会合から利上げペースをおそらく0.50%ポイントから0.25%ポイントに引き下げるだろうとの見通しが強まっていること。
 1月のIbovespaの最高値は、中国からのニュースを受けて、コモディティ輸出企業が獲得したものだった。CSNミネラソン(CMIN3)の普通株は30.88%、CSN(CSNA3)の普通株は27.49%、3Rペトロリアム(RRRP3)は18.75%増加した。ウジミナスのシリーズA優先株(USIM5)は19.13%上昇した。
 前述の2つが重要なポイントといえる。中国が世界経済への貢献を回復し、米国がインフレを理由に利上げを抑制する可能性があるというテーゼが強まったからだ。その結果、国外のほとんどの指数が上昇し、通貨はドルに対して強くなった。
 新興国通貨に対するドルの強さを示す指標であるDXYは、1月初めの約104.5ポイントから火曜日の102.04ポイントまで、約2.3%下落した。対レアルでは、1月に3.8%下落し、本日の取引で0.75%下落した。商業通貨は、買いが5.076レアル、売りが5.077レアルで取引を終えた。
 米国のインフレ率が低下し、そこでイールドカーブが後退することで、世界の他の経済圏に資本の流れが生まれる。アメリカの国債は世界で最も安全だとされており、高いレートで取引されると、投資の一部を「引っ張り込む」ことになる。さらに、コモディティの上昇は、これらの製品の輸出国である新興国の通貨を利する傾向がある

ブラジルのイールドカーブは、Ibovespaやドルから距離を置く

 しかし、ブラジルの金利はこのセンチメントから最初に乖離したものであった。ロング金利は最大で50bp上昇した。1月初めに6.20%だったロングインフレ期待は、6.70%になった。これは政治的なノイズによるところが大きい。
 米国では、10年物国債の利回りは月初めに3.80%だったのが、3.502%で取引されてこの火曜日を閉じた。2年ものが、4.40%から4.195%へ。例えばブラジルでは、直近の取引で2027年1月のDIが12.64%で取引されている。火曜日には12.78%で終了した。
 1月に注目され、2月も引き続き注目されるのは、国内投資家と外国投資家の二極化だと見られている。この2種類は異なる世界にいる。国内投資家は、政府の最初のメッセージがうまく伝わらず、その動きに注目している。特に債券については、国外ではイールドカーブが非常にタイトに閉じているにもかかわらず、イールドカーブが開いていることが特徴的だ。国内投資家が外国のトレンドではなく、自国の特殊性を追っていることを示しているとの指摘がある。
 ブラジルのイールドカーブに影響を与えた脅威としては、中央銀行の独立性への脅威、燃料の免税問題などがあり、これらは国の信用や財政状況にも影響を与えるものだ。さらに、アメリカナス(AMER3)の「会計矛盾」問題もクローズアップされ、カーブの重石となった。

2月は市場を動かす話題が少なめか?
 
 1月に注目されたのと同じニュースが、2月も引き続き影響を及ぼすことになりそうな見通しだ。投資家はアメリカの株式市場の動きを注意深く観察する必要があり、例えば昨日はブラジルの株価指数を引き下げる要因となった。
 昨日の市場は、連邦公開市場委員会(Fomc)に対する期待感から、外が悪かった。非常にポジティブな結果を織り込んでいたようで、今日の反転にもかかわらず、月曜日には強い下落があった。
 2 月には、米国や欧州などの重要な中央銀行による金利引き上げを確定させる動きが出てくるので、それに注目する見方も出ている。
 国内シナリオでは、中央銀行と財務省との対話、特にBruno Serraの財務相金融政策担当理事の交代について注目された。さらに、インフレ目標やガソリンの免税に関連して起こりうる変化にも注意が必要のようだ。これらは、「現政権が徴税を増やし、支出を削減したい」方向性を示すものだとの分析も出てきている。2023年2月は、前述のニュース項目以外にはあまり目玉がなく、少し足踏み状態が続くはずだとの見通しもある。
 2月はカーニバルの関係で月が短くなり、国内のニュースに関しても数行程度で少し空白になりそうだ。

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