《ブラジル》電商取引=PIXでの支払承認増加=振込用紙と2位の座を争う

オンライン販売を行っている店が承認している支払い方法と承認率(8日付Valor紙電子版より)

 1年365日、24時間の即金決済など、様々な謳い文句で市場に参入したPIX。これを支払い方法として認めるオンライン販売の店が増え、支払い方法2位の座を争っていると8日付現地サイトが報じた。
 Pagamentos Gmattosと呼ばれる調査の最新版が、オンライン販売(電商取引)の85%を占めている59の店が承認した支払い方法を明らかにした。
 それによると、商店が認めた支払い方法として最も多いのはクレジットカードで、7月の調査でも98・3%の販売店が支払い方法として認めている。
 だが、2番手については様相が大きく変化した。従来の調査では銀行振込用紙(Boleto)が74・6~79・6%を占めていたが、7月の調査ではPIXが78%に伸び、銀行振込用紙と同率となった。
 PIXは2021年1月の調査での16・9%以降、21年7月40・7%、同年11月59・3%、22年3月69・5%と、承認する店の数が急速に増えている。
 PIXが歓迎されるのは一括払いの時で、PIXを認めていない商店は技術的な問題が残っている可能性がある。また、一部の航空会社など、転送オプションだけで作業を行う場合も、PIXを優先する事に意味を感じていないという。
 また、PIXは送入金時に使う「鍵」と呼ばれる情報が漏れるといった問題が起きている事や、商品に問題があったりして解約された時の返金の難しさなどがあり、分割払いや返金がより容易なクレジットカードには及ばないと見られている。
 それでも、即刻入金が可能なPIXは確実で迅速に売掛金が回収できるため、商店側の恩恵も大きい。
 また、個人消費者は特に手数料がかからない事や手軽さを歓迎している。専門家は、オンライン販売を行う店の92%がPIXを認めるようになると見ている。

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