JICA=日系社会担うリーダーを育成=留学支援事業への参加者募集

京都大学で研究中の土橋フェルナンドさん
京都大学で研究中の土橋フェルナンドさん

 国際協力機構(JICA)は、中南米の日系人を対象に「日系社会リーダー育成事業」の参加希望者を募集している。応募締め切りは9月8日まで。
 同事業は、将来の日系社会を担うリーダーを育成することを目的に実施され、日本留学に関する各種費用を支給する。同事業を通じて現在、土橋フェルナンドさん(27歳、3世)が京都大学農学部で遺伝子学を研究している。
 土橋さんは宇都宮生まれで、9歳の時に帰伯。サンパウロ大学に進学し、3年時には、東京の芝浦工業大学に1年間の短期留学をし、緑茶に多く含まれるカテキンの研究に励んだ。両親はデカセギ中に日本で良い思いをしなかったことから、日本留学に反対したが「僕は日本へ働きに行くのではなく勉強するために行く」と説得したという。
 同事業では、ゴマやブロッコリーに多く含まれる化学物質「リグナン」の研究をするため京大農学部への留学を希望した。「リグナン」は抗がん剤や酸化防止剤への応用が期待されている。土橋さんは「日本が大好きで、もっと文化を知りたいという強い気持ちもあり、京都大学への留学にこだわった」と話す。日本留学の夢を実現させた土橋さんには、今後日系社会リーダーとしての活躍が期待される。
 同事業募集要項は次の通り。
 【募集分野】日系社会や居住地域の経済発展や社会開発に寄与する分野。ただし経営学(MBA)は対象外【募集人数】10人程度【応募資格】中南米地域の日系人(3世まで)。23年4月1日現在で40歳未満であること(1983年4月2日以降に出生した者)。大学卒業者(23年3月までに卒業見込みの確実なもの)。大学院正規生または学部・大学院の研究生・科目等履修生(以下、非正規生とする)としての入学が決定もしくは入学予定か、すでに在籍していること【日本語能力】日常生活に支障ない程度。
 手当の支給期間は、非正規生は1年間、正規課程に進学・修士課程者は2年間、博士課程者は3年間、医学・歯学の博士課程者は4年間。
 手当ての内容は、往復渡航費、滞在費、国内旅行費、来日支度料、住居支度料、資料送付料、大学が請求する学費。
 応募方法は、規定の応募用紙に必要事項を記入し、必要書類と作文を添付して在住国のJICA在外事務所に送付すること。日本国内の提出先は海外日系人協会となっている。
 選考日程は9月16日に第1次書類審査結果を発表する。9月22日に第2次選考面接(JICA在外事務所または本部)、10月下旬に本部での最終選考を経て合否通知が11月中旬に行われる。
 募集詳細や応募用紙ダウンロードは募集サイト(https://www.jica.go.jp/regions/america/leader.html)から行うことが出来る。
 ブラジルでの問合わせは同JICAブラジル事務所(電話=11・3251・2655)まで。

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