(8)公務と資格獲得
ジボーダンの品質管理部長を勤めている間から連邦政府の工業規格制定機関であるABNTからの要請で香料用精油類の公定分析法制定委員を委嘱された。
毎月委員会に集まって協議が行われ、各精油の最新の正式な分析法が決められた。
私の考案したユーカリ精油の主成分シトロネラールの新しい分析法も提出された。
幸い家からも、会社からも近いサンパウロ大学化学部に選科生として1年間通学し、論文(工業用劇薬について)を提出、担当教授たちの口頭試問を受けて1981年検定試験に合格、化学士の称号が与えられ、それにより連邦化学院から化学技師の登録番号C.R.Q.04106680号が下付された。日本の方では農学士(農芸化学専攻)であるが、ブラジルでは該当する学科がないため化学士となった。
(9)日系社会での活動

東京農業大学の卒業生の団体である校友会との関係では、1993年(平成5年)から2001年(平成13年)までの4期8年間、校友会ブラジル支部(政府登録社団法人伯雪割桜)国東京農大会)支部長(会長)として支部の運営、母校との連携・協力を行い、地域社会への貢献に勤めた。
初めて実施された生物企業情報学科(現バイオビジネス学科)への留学生の選考・送り出し、パンアメリカ校友大会の開催、伯国東京農大会20周年記念式典、日伯修好100年祭参加、農大とサンパウロ大学(USPピラシカーバ農学部)との学術提携(姉妹校)などを行った。現在は相談役。
地域社会との関係では、日系社会の代表的な団体であるブラジル日本文化福祉協会の図書副委員長、移民100周年表彰委員などを歴任、現在は文協の評議員を務めている。