リオ=麻薬密売人がバスジャック=2人負傷、3時間後に投降

乗車券を購入する犯人(12日付G1サイトの記事の一部)
乗車券を購入する犯人(12日付G1サイトの記事の一部)

 12日午後、リオ市中心部のバスターミナルで男がバスをハイジャックし、16人を人質にとった事件で、犯人はバスの一般乗客を警官と思って発砲。犯人は警察との3時間に及ぶ交渉の末、投降したが、殺人未遂、誘拐、武器の不法所持の罪に問われると12日付G1サイトなど(1)(2)(3)が報じた。
 逮捕されたパウロ・セルジオ・デ・リマ容疑者(29)は、コマンド・ヴェルメーリョ支配地区での口論で麻薬密売人を射殺した後、報復を恐れ、リオからの逃亡を試みていたところだったと供述した。
 この事件ではバスの乗客2人が負傷。うち一人ブルーノ・リマ・デ・コスタ・ソアレス氏は3発撃たれ重体で、ソウザ・アギアル病院に運ばれた。
 警察によると、犯人はムゼマ地区の麻薬密売人で、10日にロシーニャのファベーラ(スラム街)に行き、地元のバールで金銭トラブルを起こしたと非公式に供述したという。
 その際に他の麻薬売人と口論になり、相手が銃撃して来たため反撃したところ、弾が命中。それを見てロシーニャから逃げ出し、市内のホテルに隠れていた。彼は麻薬密売人からの報復を恐れて2日間ホテルを取り換えながら隠れて過ごし、12日ミナス州に移動し、家族の家に身を寄せることを決心した。
 犯人は午後2時前にミナス州ジュイス・デ・フォラ市行きのバスの切符を買い、現金で支払った。グローボ局の調べによると、犯人には強盗の前科があり、そのひとつがバス強盗だった。
 バス強盗で捕まったのは2019年4月16日で、パウロ容疑者とその仲間の容疑者が、レボウサス・トンネルを通ってリオ市北部に向かうバス乗客から携帯電話4台を強奪後、カリオカ大学に近いリオ・コンプリドで下車。停留所にいたバス待ちの人々からも金品を奪った。
 パウロ・セルジオ容疑者は車の間を縫って走って逃げようとしたが捕まり、2021年12月に懲役8年の判決を受け、2022年3月17日に昼間の外出が認められるセミ・アベルトに移行されていた。
 なお重体で入院加療中のブルーノ氏はペトロブラスの採用試験の際、黒人の特別枠の首席で合格した人物で、心臓と肺、脾臓に被弾して重体、緊急手術と大量の輸血を受けたと聞いた同社社員らが次々に献血に応じているという。

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