イグアスの滝の水量が16倍に=洪水で、悪魔の喉笛接近不可

通常の16倍の水量が流れ落ちるイグアスの滝(10月30日付G1サイトの記事の一部)
通常の16倍の水量が流れ落ちるイグアスの滝(10月30日付G1サイトの記事の一部)

 ブラジル南部パラナ州での豪雨により、イグアスの滝の水量が通常の16倍以上に増加した。その影響で下流にあるパラグアイでは洪水が発生し、10月30日までに少なくとも60世帯が避難を余儀なくされた。同日付G1サイト(1)が報じている。
 パラナ州電力会社Copel社のモニタリングによれば、30日に滝の水量は2420万リットル/秒以上に達した。これは監視が自動化され、毎時測定されるようになった1997年以降、2番目に多い流量だ。通常の流量は150万/秒程度。
 イグアスの滝の後、イグアス川は隣国パラグアイに向かって流れるパラナ川に流れ込む。イタイプ双国水力発電所によると、このためパラナ川の流量が急激に増加し、1500万/秒から一気に3300万/秒以上に達したという。
 ブラジル国境にあるパラグアイのシウダー・デル・エステ市にあるサンラファエル地区の約120世帯が、急激な流量増加の影響を受ける可能性があったため、29日以降、発電所のチームが地元自治体と協力して住民の避難支援を行なっている。
 10月31日現在、イグアスの滝国立公園最大の見どころである「悪魔の喉笛」に接近できる歩道橋は、床板の上まで激流が覆う状態になり、ブラジル側では安全対策のため立ち入り禁止となっている。
 一方、アルゼンチン側では28日から公園自体が閉鎖されている。遊歩道の一部が、激流により流されたのこと。
 イタイプ発電所によって堰き止められているパラナ川は、ミナス・ジェライス州のトリアングロ・ミネイロ(三角地帯)に源を発し、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイの三国国境地帯に達するまで、聖州と南麻州の間に自然境界線を形成し、発電所を過ぎるとパラグアイに向かって流れる。
 イグアスの滝を潤すイグアス川は、クリチバ大都市圏でイライ川とアトゥバ川が合流して形成され、パラナ州を東西に流れる。滝を過ぎて20キロほどで、パラナ川に合流する。そのため、イタイプ発電の運用には直接的な影響はない。
 しかし、この二つの川の合流後にパラグアイで洪水が発生するのを防ぐため、水力発電所はできるだけ多くの水を貯水池溜めるよう最善を尽くしており、少なくとも11月1日までは放水路を閉鎖する予定だ。
 パラナ州市民防衛局によると、10月26日から29日まで、パラナ州では少なくとも3万6千人以上が暴風雨の被害を受けた。779人が家を失い、1894人が避難している。また、3万280棟の家屋が損壊し、26棟が倒壊したという。
 Copel社によると、イグアス川は市内で再び増水し、5・8メートルに達した。

最新記事