《サンパウロ市》路上生活者が30%増加=パンデミックでの生活難で

路上生活者のイメージ(Twitter)

 新型コロナのパンデミックにより、サンパウロ市の路上生活者が30%以上増加と24日付現地サイトが報じている。
 サンパウロ市市役所によると、パンデミック前の2019年には2万4344人だった路上生活者が、2021年には3万1884人となり、31%増えたことがわかった。2015年の1万5905人と比べると、2倍以上に増えている。
 21年の場合、路上生活者の28%(8927人)が「少なくとも誰か1人と一緒に暮らしている」と答えており、家族ぐるみで路上生活している人が増えたことをうかがわせている。19年にはこれが20%(4868人)だった。
 また、21年は、路上生活者の60%が、「施設での生活より路上での生活を望む」と答えており、19年の52%を上回った。また、路上生活を始めて1年以内の人が28・4%で、10年以上という人の22・40%を上回った。

 路上生活者の救済活動に携わっているジュリオ・ランセロッティ神父はこの状況について、「パンデミックで経済危機が深刻化し、失業者が増えた上、インフレも重なったが、市の公共政策は変わっておらず、施設の対応が路上生活者の必要に応じるものとなっていない」と語っている。
 路上生活者の「出身地」は「他州」が40・94%で、「市内」の39・2%や「サンパウロ州内の他市」の19・86%を上回っている。「路上生活を始めた理由」は、「家族との不和」が34・7%、「薬物やアルコール中毒」が29・5%と続くが、「失業と所得低下」も28・4%と高くなっている。
 また、路上生活者の42・8%が職に就いておらず、職に就いている人も、約85・8%は、所得は「最低給与以下」と答えている。
 この現象はサンパウロ市に限らず、全国的なものだ。テンデンシアスという調査団体が全国で行った調査によると、所得階層最下部のD、Eクラスの人口比が、今年は51・0%に上がっている。好景気を維持していた2012年はこの割合が48・7%で、好景気前の2004年の64%から大幅に改善されていた。

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