世界に類を見ない速度で高齢化が進む日本。二〇〇〇年に介護保険制度を導入したが、数年後にくる超高齢化社会を前に、医療費や福祉の人材不足など、問題は山積みしている。一方、コロニアも高齢化が進み、日系介護施設は常に満員状態。しかし、ブラジルの介護制度の整備は十分と言えないのが実情だ。サンパウロ日伯援護協会広報渉外室長の川守田一省さんは、昨年十一月から一カ月間、JICAの介護サービス研修プログラムを利用して、日本の介護現場を視察した。同研修での視察報告を交え、コロニアの高齢者福祉への提言を含めた展望をする川守田さんの投稿を、七回にわたって紹介する。(編集部)