すがすがしい朝の空気の中、聖州との境にあるリオ州イタグアイ市のレストランで朝食をとった時、聖市在住の浜口洋さん(64、三重)は「渡伯して最初の二十年間リオに住んでいました。ここは私のふるさとです」とテレブラス勤務時代を感慨深げに振り返った。第三十一回県連ふるさと巡りの一行は前日、六日夜十一時半に聖市リベルダーデ広場を出発していた。今回はリオ・デ・ジャネイロの四日系団体とモジ市のイタペチ植民地の計五カ所をまわる旅だ。普段はそれほど交流がひんぱんではないが、首都だったこともあり、リオは日本移民とゆかりの深い場所だ。今回の旅はそれを確認する良い機会となった。