高齢者のIDも更新が必要か?=期限切れカードで60歳以上は要注意

現在のCRNMのサンプル

 今週読者から「60歳以上の高齢者はイデンチダーデ(ID)の更新の必要ないと聞いていたんだけど、今年、連邦警察の方針が変わって、更新しなければいけなくなったと聞きました。本当でしょうか?」という電話の問い合わせがあった。そこでさっそく書類代行業者(ディスパシャンテ)に確かめてみると「有効期限が切れたIDを持っている60歳以上の方は、更新をお勧めします」とのことだった。
 例えば、60歳以上に更新の必要がないことは、連邦警察のサイト《高齢の定住移民者は永住国民移住登録カードを更新する必要がないというのは本当ですか?》(https://www.gov.br/pf/pt-br/assuntos/imigracao/organizar/duvidas-frequentes-antigo/e-verdade-que-o-estrangeiro-permanente-idoso-nao-precisa-renovar-sua-cedula-de-identidade-de-estrangeiro-permanente)にも、はっきり明記されている。
 かつてのIDには60歳以上の人でもValidade(有効期限)の部分には日付が記載されていた。そのため、60歳以上は更新の必要がないという法律を知らない人が見ると、まるで「有効期限が切れたIDを使っている」ように誤解される恐れがあった。
 その後、Validadeの部分に「Indeterminado(無期限)」と記されるように変更されたため、法律を知らない人がみてもそのIDが有効であることが明確になった。
 例えば日本などへ外国旅行する際、外国の航空会社が空港で搭乗者のIDをチェックするが、その際に「期限切れ」になっていると載せてもらえないことがある。そのほか、年金受給者の場合、半年ごとに銀行で生存証明をする必要があるが、その際に「期限切れ」のIDを見せると、「新しいIDに更新した方がよいですよ」と薦められることがある。
 だから代行業者は「期限切れの日付が記載された古いIDは、現在のIndeterminadoになった新しいIDに更新した方が安全です」とお薦めしている訳だ。
 IDを更新する際に必要な書類は5種類。(1)ID(国民移住登録カード、現行または 旧モデル)、(2)最近の3/4インチの写真2枚(カラー、背景は白)。(3)IDの発行手数料(204・77レアル)の支払い証明。(4)記入済みの申請書、(5)ブラジルを2年を超えて連続して離れていないことの宣言。
 同代行業者によれば、業者に代行を依頼すると800~1千レアルがかかる。現在、連邦警察のサイト申し込み受付が込み合っており、なかなか予約が入らない状況だというので、急いでいる人は要注意。訪日予定がある人などは、最寄りの書類代行業者に早めに相談した方がよさそうだ。

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